先週の新興市場では、日経平均と同様にマザーズ指数ももみ合いとなった。マザーズ指数は週前半に7月以来となる920pt台を回復する場面もあったが(取引時間中)、その後は目先の利益を確定する売りが出て上値の重い展開となった。
個別では、メルカリ<4385>が週間で5.7%安となったものの、Sansan<4443>が同1.9%高、そーせいグループ<4565>が同1.2%高となるなどマザーズ時価総額上位は高安まちまち。ティーケーピー<3479>は手仕舞い売りがかさみ同10.0%安となった。また、Welby<4438>やインパクトHD<6067>は前の週に上昇した反動で、週間のマザーズ下落率上位に顔を出した。
今週の新興市場では、中小型株の循環物色が続くだろうが、マザーズ指数を一段と押し上げるには至らないか。今週から12月のIPOラッシュが始まるが、大型案件が多数控えているため、個人投資家のブックビルディング参加に伴う資金拘束が強まっていると考えられる。また、新規上場銘柄が物色を集めそうだが、マザーズ指数への直接的な影響はない。
今週は、12月9日にGA technologies<3491>、10日にトビラシステムズ<4441>、シルバーライフ<9262>、12日にセルソース<4880>、13日にツクルバ<2978>、モルフォ<3653>、スマレジ<4431>、サンバイオ<4592>、ジェイック<7073>、ブシロード<7803>などが決算発表を予定している。賑わいが続くセルソースは上場後初の決算発表となる。
IPO関連では、12月10日のALiNKインターネット<7077>とテクノフレックス<3449>を皮切りに今週4社が新規上場する。天気予報専門サイト運営のALiNKは小型のマザーズIPOとして初値期待が高まっており、クラウドファンディング運営のマクアケ<4479>もやや大型ながら時流に乗るビジネスで関心を集めているもよう。医療・介護向け求人サイトなどのメドレー<4480>は需給懸念が先行しそうだが、実態面への評価は比較的高いようだ。
《FA》