ナノキャリアは9日、未だ治療法が確立されていないプラチナ製剤抵抗性再発卵巣がんを対象とした遺伝子治療製品「VB-111」の国際共同第3相臨床試験(OVAL試験)について、国内症例を含む409例の症例登録が完了したことを発表した。

また、370例について、第3者機関DSMCによる非盲検データのレビューが行われ、満場一致で試験の継続が推奨されたことも併せて発表された。
登録症例の90%以上に相当するデータを検討したDSMCにより、試験の継続が推奨されたことは大変重要な意味を持つとし、標準治療が確立されていない疾患に、新たな治療法の選択肢を提供できると期待しているという。

一つ目の主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)の結果は2022年後半に得られる見込み。

国内で年間10,000人以上が罹患し、約5000人が亡くなる卵巣がんの中で、標準治療が効かない、再発したなどの約2-3割がプラチナ製剤抵抗性再発卵巣がんと診断される。

同社は、国内の製造販売承認申請までの加速化に取り組み、国内販売を通じた収益化を見込む。