レビュー
急な仕事が舞い込み、本来やるべき仕事が進まない。リモートワークのもと目の届かないところにいるメンバーのパフォーマンスを上げるにはどうしたらいいのか? こうした課題を解決したいときに必要になるのが、マネジメントのスキルである。
マネジメントというと、経営層や管理職の仕事をイメージするかもしれない。だが、マネジメントは本来、思い通りにいかないなか、物事を「いい感じ」にして成果を最大化するためのスキルである。その意味で、役割にかかわらずあらゆるビジネスパーソンに欠かせないものといえる。要約者は、本書を読んでマネジメントの概念が一気に広がり、身近なものとなった。監修は『現場力を鍛える』などのロングセラーで知られる経営コンサルタントの遠藤功氏で、その解説の説得力は絶大なものがある。
昨今はリモートワークを採用する企業が増えている。時間やタスク管理をどう最適化すればいいのか、対面とリモートをどのように使い分けてメンバーとコミュニケーションをとるかなど、オフィスで働くときとは異なったマネジメントが求められている。本書では、リモート時代に必要なスキルやノウハウも豊富に紹介されており、スキマ時間にサクッと学ぶことができる。
セルフマネジメントとチームマネジメントの本質を学び、自身のマネジメント力を磨くのにおすすめの一冊だ。
本書の要点
・マネジメントは管理ではない。パフォーマンスを最大にして成果を出すために、物事やチームを「いい感じ」にすることだ。
・使えるリソースは有限であるため、目標を達成するには、達成に重要な事項に重点的にリソースを投入する「重点思考」が必要だ。
・マネジメントによって集団はチームに進化する。チームを駆動させるのは、リーダーの「熱・理・情」だ。リーダーやマネジャーの役割は、メンバーの能力やポテンシャルを最大限に引き出し、成果を出すことである。
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