レビュー

メンバーとの距離感が上手くつかめない。メンバーを傷つけずに改善点を伝える方法がわからない。

そもそも、リーダーはどう考え、どう行動すればよいのか。そんな悩みを抱える新人リーダーにすすめたいのが本書だ。
著者はこれまで5人から600人規模まで大小様々なチームを、そして外資から日系まで多様な組織をリードしてきた木部智之氏だ。本書は、そんなチームマネジメントのプロが、新しくリーダーになった方に向けて、仕事の進め方やポイントを、図解とともに104項目にまとめたものだ。
具体的には、リーダーとしての心がまえにくわえ、「メンバー」「チーム」「ビジネス」「サイクル」「メンタル」「セルフ」のマネジメント手法、実践的なモデルケースで構成されている。興味のある分野から読み進めるとよいだろう。要約では「メンバー」「チーム」「セルフ」の3つを取り上げる。特に「セルフ」の章はリーダーがストレスやプレッシャーに押し潰されないよう、手を差し伸べてくれる内容だ。
読めばリーダーの仕事の全体像を掴むことができ、自信を持って仕事に臨めるだろう。「リーダーが一番優秀である必要はない」「リーダーは暇であることを目指そう」。こうした言葉は、不安を軽減し、悩みをときほぐしてくれる。
リーダー1年目の方はもちろん、リーダーの仕事を知りたいメンバーの方にもおすすめしたい一冊だ。

本書の要点

・リーダーのミッションは、ビジネスの成果を最大化することとメンバーの育成だ。リーダーの仕事にはリーダーにしか味わえない醍醐味がある。
・仕事へのアサインは、そのメンバーの育成を意識しよう。指示出しも、自ら考えさせるような工夫が必要だ。
・成果を出すチームの会議は議論が活発だ。リーダーはメンバーが議論しやすいようサポート役に徹しよう。
・リーダーを引き継ぐタイミングに備えて、普段から後任を育てておきたい。



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