レビュー

テレビプロデューサーとして「ゴッドタン」や「あちこちオードリー」といった人気番組を生み出し、ラジオ番組「佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)」でパーソナリティを務めるなど幅広いシーンで活躍してきた佐久間宣行氏。前著『佐久間宣行のずるい仕事術』は、業界内外のビジネスパーソンから圧倒的な支持を集め、「読者が選ぶビジネス書グランプリ2023」で総合グランプリを受賞した。


本書は、「ごきげんに生きよう」が人生のテーマだという佐久間氏が、自分をすり減らすことなく、「ごきげん」に成果を出すための考え方やノウハウを教えてくれる一冊だ。といっても、佐久間氏はもともと常にごきげんでいられるタイプではなく、むしろネガティブな性格だという。試行錯誤を経て、自分の機嫌のとり方を確立してきたそうだ。
そのうちの一つが「小さなごほうびの予定」を作ることである。美味しいものを食べたり、映画や演劇といったエンタメに触れたりする予定をあらかじめスケジュールに入れ、自分の機嫌を取っているそうだ。本書でこの習慣について「小さなごほうびを海のブイのごとく浮かべ、気分をホクホクさせておくのです」と語っている。
誰が見ても超一流のビジネスパーソンである佐久間氏だが、本書では意外な弱さや迷い、失敗なども赤裸々に明かされており、誰でも共感しながら読んでいけるだろう。ネガティブ思考の人や自分に自信がない人、メンタルの調子に振り回されがちな人に強くおすすめしたい。

本書の要点

・その日の出来事や体調を記録する習慣をつけると、データをもとに自分の傾向を把握でき、不調に陥りがちなタイミングが見えてくる。
・仕事に向き合う時は、「ネガティブワクチン」を打っておく(ネガティブ要素を想定して対策しておく)ことで、不安やリスク、失敗によってメンタル不調に陥らずに済む。
・業務におけるセンスには賞味期限がある。その期限を過ぎても生き残れるのは「教養がある人」と「人柄の良い人」だ。



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