レビュー

一緒にいて居心地のいい人の共通点は何だろう。自分と共通点が多い、笑顔を見せてくれる、穏やかでポジティブ……いろいろな要素があるだろうが、そのうちの一つは「雑談していて違和感がないこと」ではないだろうか。

もし誰とでもナチュラルに雑談できる人になりたいなら、本書を手に取ってみてほしい。
本書の著者である松橋良紀氏は、これまで30年以上にわたって話し方や聴き方のスキルを研究し続けてきた。『聞き方の一流、二流、三流』や『すごい雑談力』などのベストセラーでも知られている。
本書ではそんな松橋氏が、「うまく雑談できる人」と「できない人」を比較しながら、雑談がうまい人の習慣や工夫を紹介している。項目は全部で50あり、「雑談のはじめ方」「言葉選び」「リアクション」「話し方」「マインド」という5つの観点から、「うまく雑談できる人」になるためのポイントが紹介される。
そのうちの一つが、積極的に自己開示することだ。相手に壁を感じさせたり、親密な関係を築きにくかったりする人は、自己開示が足りない可能性があるという。楽しかった体験や落ち込んだ体験を開示することで、あなたの価値観が伝わり、相手に親近感を抱かせることができるそうだ。
本書を読んでいると、自己開示の大切さがよくわかる。著者自身の経験談や失敗談が数多く紹介されており、著者に親近感を抱きながら読んでいけるからだ。
本書の習慣を取り入れれば、仕事でもプライベートでも「うまく雑談できる人」に変身できるだろう。

本書の要点

・初対面の人との雑談では、相手の名前を話題にした後、仕事の話を振るのが鉄板の流れだ。

自分の話はせず、相手にしゃべらせよう。
・相手をほめるポイントは5段階ある。第1段階は環境、第2段階は行動、第3段階は能力、第4段階は信念や価値観、第5段階はアイデンティティだ。信念や価値観とアイデンティティをほめると、相手は「自分の本質を理解して承認してくれている」と感じ、関係が深まっていく。
・信頼関係を築くためには、相手の言葉・声・ボディランゲージのペースを観察し、合わせていくとよい。



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