レビュー
胸を張って、「自分に自信がある」と言える人は少ないはずだ。むしろ、ほとんどの人が自信のなさを抱えて悩んでいるのではないだろうか。
意外なことだが、自信とは「100%絶対にうまくいく」と確信できることではないのだという。自信とは、「なんとなく、うまくいくだろう」と、根拠なく思えることなのだと著者は述べる。自信をもつために必要なのは、努力を重ねて「理想の自分」に近づくことではなく、とにかく行動を起こして「やればできる」という経験を重ねることなのだというのが著者の主張だ。自信がないという人は失敗を恐れて行動に移せないことが多いが、むしろ行動することが自信につながる。鶏が先か卵が先かという議論があるが、「自信があるからやる」のではなく、「やるから自信になる」という順番なのだ。はじめの一歩を踏み出すことこそが、自信になるのだ。
タイトルにもあるように、本書では自信をお金のように貯金できるものだと捉えている。これを「自信貯金」と表現しているが、資産形成を考えるときに、「自信貯金」を資産として増やしていくことも、人生の幸福度を高めていく上で必要かもしれない。「自信貯金」は、元手なし、ノーリスクで増やせる一生ものの資産だ。一歩を踏み出せずに悩んでいる人はぜひ本書を手に取ってほしい。
本書の要点
・自信は、お金と同じように少しずつ貯金していくことができる。
・自信貯金の貯め方は「やりたいと思っていることをやる」ことだ。自分の期待に応えることで自信貯金は貯められるが、反対に「やりたいと思っているのにやらない」のは「借金」になる。ただし、「借金」を重ねていても、「やりたいことをやる」貯金を繰り返せばすぐに「返済」できる。
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