レビュー

どのコミュニティにも、多かれ少なかれ他者に対して「優位に立ちたい人」がいる。そのような人がいると、ビジネスの場では生産性が下がり、メンバーたちは疲弊していく。

「優位に立ちたい人」とうまくやれない自分を責めてしまう人もいるだろう。
本書では、心理カウンセラーの石原加受子氏が、「優位に立ちたい人」を4タイプに分け、それぞれへの効果的な対処法を教えてくれる。石原氏の提唱する4タイプは「脳幹タイプ」「感情脳タイプ」「左脳タイプ」「右脳タイプ」だ。それぞれの特徴を知ると、きっと誰かの顔が思い浮かぶだろう。
たとえば「脳幹タイプ」は上の立場から相手を支配しようとする人々で、特徴的な言動パターンは「黙ってやればいいんだよ」「それじゃダメだって言っただろ」だ。このタイプへの対処法としては、自分の感情に素直になり、相手と適切な距離をとることが挙げられている。
その他、相手のタイプによらず、「優位に立ちたい人」の攻撃を軽くかわすコツも紹介される。一つひとつ試していくうちに、相手からあなたへの視線や対応が変わっていることに気づくだろう。
「優位に立ちたい人」へのストレスが最高潮に達すると、誰しも「あの人に仕返しをしないと気がすまない」などと考えがちだ。だが本書を読むと、そうした行動は逆効果であることがよくわかる。自分を大切にし、毎日笑顔で過ごしたい人に、ぜひ読んでほしい一冊だ。

本書の要点

・「優位に立ちたい人」は「脳幹タイプ」「感情脳タイプ」「左脳タイプ」「右脳タイプ」の4タイプに分けられる。

相手とうまく距離をとる方法は、タイプごとに異なる。
・「優位に立ちたい人」に理不尽なことを言われたときは、不服そうな顔をしたり不満を呟いたりしながら従うのではなく、堂々と対応するのがコツだ。
・「優位に立ちたい人」からの攻撃に応戦すると、あなたも相手と同じ土俵に立ってしまうことになる。それ以上傷つかないためにも、「優位に立ちたい人」と戦ってはいけない。



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