レビュー

ChatGPTが登場したとき、興味本位で使ってみた要約者は、生成AIの性能に驚嘆した。同じタイミングでChatGPTに触れ、生成AIを使えば仕事を効率化できるだけでなく、新たなビジネスチャンスが見つかりそうだと感じた人も多いのではないだろうか。

だがそれと同時に、AIに詳しくない人にとっては、活用を検討しようにも、どこから手をつけたらいいのかわからないだろう。要約者もその一人だ。そんな人がまず手に取る本として『AIビジネスチャンス』を勧めたい。
本書は、AIビジネスの最前戦で活躍する荻野調氏、⼩泉信也氏、久保⽥隆⾄氏、⼤塚貴⾏氏が、AIをビジネス活用するにあたって必要な知識とノウハウ、事例をまとめたものである。序盤はそもそもAIとは何かから始まり、AIを支える技術やAIの導入&開発の手順を一気に把握できる。さらに中盤からは、生成AIの業界別&目的別活用事例がたくさん紹介されており、AIの活用シーンをイメージできるようになっている。終盤ではAIビジネスの主なプレイヤーや今後起こると考えられている変化まで語られているので、生成AIの波に乗り遅れていた人でも、本書を読めば十分にキャッチアップできるだろう。
著者らは、高所得国においては生成AIが一般人に普及するまで1~2年しかかからないと予測している。あなたがこの要約を読んでいる今も生成AIは進化と普及を続けている。現代を生きるビジネスパーソンはぜひ、本書を読んで、ビジネスのヒントを得てほしい。

本書の要点

・企業が生成AIをビジネスに活用するには、ビジネス目標と成果の明確化→リスクとコンプライアンス評価→技術スタックの選定→人材やパートナー選択→反復的なプロトタイピング→本番開発→運用という7つのステップで進めるのが望ましい。
・「リスクとコンプライアンス評価」では、「国内におけるAI関連ガイドラインと世界的な規制動向」と「生成AIの利活用における法的・倫理的リスク」の2点を知ることが特に重要だ。


・さまざまな業界において、AI導入は労働者不足を解決する戦略として期待されている。たとえば運輸業では、AIを使って貨物量を正確に予測することで、コスト削減と配送時間の短縮が叶う。



フライヤーでは、話題のビジネス・リベラルアーツの書籍を中心に毎日1冊、10分で読める要約を提供(年間365冊)しています。既に3,300タイトル以上の要約を公開中です。exciteニュースでは、「要約」の前の「レビュー」部分を掲載しています。

編集部おすすめ