レビュー
お昼時になりGoogleマップで「イタリアン ランチ」と検索する。現在地の近くにあるレストランやカフェが表示される。
ルーティン業務を少しでも効率化したいので「議事録 コスパ」と検索したら、生成AIを活用したツールがいくつか出てきた。無料のものもあるけれど、とりあえず上長に相談するか。
こうしたWeb検索をなかば無意識的に行っている人は少なくないだろう。店舗型のサービスを提供する場合でも、ビジネスツールを展開する企業でも、なるべく多くの人の目に触れるよう、検索結果の順位上げに取り組んでいる。それが本書のテーマであるSEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)だ。著者は、1000以上の企業サイトを分析してきた“SEOおたく”で、その知識と手法の幅広さは筋金入りである。
検索ボリュームのあるキーワードをとにかく散らせばよい、というSEOはすでに時代遅れ。あらゆる情報が秒単位で膨大に更新されていく現代では、信頼性と鮮度が命であり、情報の網の目の中心に近いほど評価される。誰もが「正確な情報」を探していて、検索エンジン側もそれに応えようと日々アップデートを繰り返している。
キャッチアップの大変な分野であることは間違いない。しかし、少しでもその中身を知っているかどうかで、この情報世界での生きやすさはずいぶん変わってくるはずだ。
本書の要点
・検索エンジンは、「ディスカバー」「クロール」「インデックス」「ランキング」という4つのプロセスを仕事とする。
・Googleは、その検索アルゴリズムについて、「検索クエリの意味」「コンテンツの関連性」「コンテンツの質」「Webサイトのユーザビリティ」「コンテキストと設定」という5つの要素を挙げている。
・Googleは、「Needs Met」「Page Quality」「YMYL」「E−E−A−T」という概念を重要視していると思われる。
・誰もが情報発信できる時代に入り、E−E−A−Tの重要性はますます高まっている。
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