レビュー

人生とはすなわち時間の使い方だ。時間の使い方が気にならない人などいない。

特に、忙しい現代のビジネスパーソンにとって、時間術は興味を引かれるトピックだ。しかし、たくさんある時間術の名著たちをすべて読んで、重要なポイントをみずからピックアップできるだろうか。それこそ、「そんな時間はない」と言いたくなってしまう。
本書は、そんな忙しい読者のために、著者らが時間術の名著100冊を読み込み、共通するノウハウをランキング形式で1冊にまとめたものだ。「多くの本に掲載されているほど重要なポイントであるはずだ」という信念のもと、100冊から洗い出したノウハウは、「掲載されていた本の冊数」によって順位付けされている。本書で紹介される時間術のポイントは1位から40位まで。名著のエッセンスを大事な順に知ることができるのが、本書の最大の魅力だ。「時間術の本を読む時間がない」という読者にとって、最初に手に取るのに最適な1冊だ。
効果的な時間術と聞くと、時間を増やす魔法のような方法を期待したくなる。しかし、本書を読むとそのような方法はないのだということが実感できる。本当に時間を大切にしたいと思ったら、基本というべき定番の時間術に忠実に、堅実に物事に取り組んでいくほかないということだろう。本書を通読し、ランキングの全容を確認してもらいたい。

本書の要点

・100冊の名著でもっとも多く触れられていたのが締め切りの大切さだ。特に、実際の締め切りより前倒しして、自分の締め切りを設定しておくことが有効だ。
・3位は、ゴールを起点に考えることだ。スケジュールを立てるうえでは、ゴールから逆算して必要なプロセスを考える「逆算思考」が重要だ。
・7位には、「いつか」ではなく、「今すぐ」始めることが入っている。今日の自分ができないことは、明日もできない。何かを始めるなら、今すぐ取り組むべきだ。



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