レビュー

朝起きるのがつらい。そんな人にとって、早起きは「いいとわかっているけれどできない」ことの筆頭だ。

しかし、自分の時間をもっと充実させるには、早起きの習慣から始めるのが一番なのかもしれない。
本書の著者である曹洞宗徳雄山建功寺の枡野俊明住職は、禅僧として修行に入って以来、4時起きを実践。今では半世紀以上も早起きを続けているという。そんな著者は、早起きほど簡単で効果的な習慣はないと確信している。
そもそも、朝起きるのがつらいのは、きちんと眠れていないからだ。きちんと眠るには、いい夜を過ごすこと。本書がまずおすすめするのは、おだやかな夜をつくる方法だ。まずは夜の過ごし方を少しだけ変えてみる。これなら早起きにプレッシャーを感じている人でも、実践しやすいはずだ。
夜ぐっすり眠れるように、心身を整えることができたら、早起きする余力が生まれる。そうして生まれた朝の時間は、誰にも邪魔されない自分だけの「ゴールデンタイム」だ。日常に禅の考え方を取り入れようとする本書の提案は、どれも小さな習慣で、無理なく実践できそうだ。

限りある人生の時間をもっと大切に使いたい人だけでなく、朝の時間で自分を変えるきっかけが欲しいという人にも、本書をおすすめしたい。朝の時間を味方につけることで、人生全体を整え、豊かに生きるための第一歩となることだろう。

本書の要点

・朝は新たな生命の始まりの時間であり、最も自由に使える時間でもある。夜をおだやかに迎えるための習慣を持つことで、朝の時間が充実し、人生が好転していく。
・いい睡眠をとるために取り入れたい習慣は、「片づけ」と、「結界」をつくることだ。
・毎朝いつものように目覚め、一日を無事に過ごせるのは、当たり前のことではない。目覚めに今日も朝を迎えられたことに感謝の気持ちを持てば、きっといい一日になる。



フライヤーでは、話題のビジネス・リベラルアーツの書籍を中心に毎日1冊、10分で読める要約を提供(年間365冊)しています。既に3,300タイトル以上の要約を公開中です。exciteニュースでは、「要約」の前の「レビュー」部分を掲載しています。

編集部おすすめ