歌手の山崎ハコさんがデビュー50周年を迎え、5月24日に恒例のバースデーコンサートを行う。ハコさんに意気込みを聞いた。


 ──今の活動は?


「4年前に音楽と私生活のパートナーだったギタリストの安田裕美が亡くなり、1年間はライブもほぼ休止。大好きなお芝居も一切見ないで喪に服していたのですが、私が元気で活動することがずっと私を支えてくれた彼に対する恩返しだとも思うので、今は10年ほど前に始めたバースデーコンサートも復活させ、ライブ活動も行っています。それと並行してお芝居の音楽も結構やってるんですよ。外波山文明さんが率いる椿組の舞台には結構、主題歌を提供しています。最近は私の故郷、大分県日田市にある有名な老舗の焼きそば屋さんのCMでも私の曲が流れています」


 ──今回のコンサートについて。


「1973年に上京して1975年にデビューしてすぐ深夜放送『パックインミュージック』のDJだった林美雄さんが強烈にプッシュしてくれましたが、その番組で出会った原田芳雄さんがとても良くしてくれて、私の所属事務所が倒産した際には、ご自分の事務所の社友扱いしてくださったり、渡辺えりさんには舞台に呼んでもらって、女優デビューしたり、ひとかたならぬお世話になりました。そんな大切な人たちにも届けたいです」


 ──毎回、おひとりで構成から、開演前の「陰アナ」までやるとのことですが。


「今回、50年前にデビューしたときのギターを使います。当時、レコード会社と折半で買ったギルドのギターはツアーでガンガン弾いたのですごくいい音が出るんです。でも、アンプ出力のラインがないので、マイクで音を拾うしかなく今のライブ会場では、使い勝手が悪いし、私の体では大きすぎてずっと封印してきました。私がギルドを選んだのは井上陽水さんの曲のギターが大好きだったから。実は陽水さんのサポートメンバーで、ギルドを弾いていたのが安田さんだったんです。

今回、およそ50年ぶりにギルドと、安田さんが弾いていたギター、そして今使っている私のギターの3本を替えながら歌います。その歌が天国の安田さんに届けばいいなと思います。シークレットゲストにもご期待ください」


(聞き手=山田勝仁)


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