NHK朝ドラ「あんぱん」、5月8日放送の第29回が《これぞ神回!》《涙が止まらなかった》《繰り返し見た》などと、ネット上はいまだに盛り上がっている。


 この《神回》の立役者となったのは、ヒロイン・朝田のぶを演じる今田美桜(28)ではなく、のぶの妹・蘭子を演じる河合優実(24=写真)だ。

第29回は、ひそかに思いを寄せ合う蘭子と、豪(細田佳央太=23)の気持ちがついに通じ合うという重要なシーンがあったのだが……。


「もちろん細田さんの受け身の芝居もとても良かった。ですが、豪から告白された後の蘭子の切ない気持ちを、河合さんは数秒の間と、手で髪を触るしぐさで実に自然に、そして見事に表現しました。河合さんはその存在感で以前から《主役食い》なんて呼ばれ方をしていますが、それはな的確な“あだ名”だなと。河合さんが脇で出ると、ほかの役者さんがかすんでしまう。まさに《リアル北島マヤ》ですね」(大手芸能事務所関係者)


 北島マヤとは、美内すずえ氏の大ヒット漫画「ガラスの仮面」の主人公。ひとたびマヤが演技を始めると、周囲の役者たちは食われてしまうという“天才女優”だ。


「河合さんは2021年公開の映画『サマーフィルムにのって』にも脇で出演。主演の伊藤万理華さん(29)の友人役でしたが、あの時の河合さんのあまりの自然な演技に、つい彼女ばかりを目で追ってしまったという経験が私にもあります。なので《リアル北島マヤ》の呼び名も決して大げさではないかと」と話すのは、ドラマウオッチャーで芸能ライターの山下真夏氏だ。


「あんぱん」でも早い段階から《河合優実見たさに朝ドラを見てる》《オーラ、存在感が別格。いずれ朝ドラヒロインになるはず》と河合を称賛する声があった。


「166センチの長身に長い手足が印象的な河合さん。『あんぱん』では《着物もこんなにも似合うのか》と新たな発見をした思いです。首がスラリと長く、第29回の河合さんはまるで竹久夢二の絵画から抜け出たようにも見えました。ラストシーンの夜汽車で豪と蘭子が並んで座る姿はとても美しく、はかなくて、『あんぱん』だけではなく朝ドラ史上で語り継がれる名場面になったと思います」(前出の山下真夏氏)


 2024年放送の阿部サダヲ(55)主演の大ヒットドラマ「不適切にもほどがある!」(TBS系)で、河合は、阿部演じる小川市郎の娘・純子を演じて《あの子は誰?》と世間をザワつかせた。その頃から《山口百恵さんに似ている》なんて声が多く、今回の蘭子役でその声は一層高まっているようだ。《神回》での河合と細田の芝居を見て、《令和の山口百恵と三浦友和だ》なんて感想も。


「目と唇だけではなく、大人びた静かな迫力、みたいなものも百恵さんに共通していますよね。河合さんは間違いなく《朝ドラヒロインを演じてほしい女優》のナンバーワンに躍り出た。ただ、朝ドラは脚本に当たりはずれもあるので……いっそNHK大河のヒロインのほうが河合さんには合うかも、です」(スポーツ誌芸能担当デスク)


「あんぱん」のヒロインである今田は28歳。現在24歳の河合にはまだ4年もある。朝ドラか大河か。3月に授賞式が行われた第48回日本アカデミー賞では最優秀主演女優賞も受賞とノリにノッている。

どちらかの主演として河合の名前を見る日はそう遠くないかもしれない。


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