NHK連続テレビ小説の2026年秋放送の第115作「ブラッサム」で、作家宇野千代がモデルのヒロインを演じる石橋静河(30)について、制作統括の村山峻平氏はオーディションではなく、キャスティングで石橋にオファーを出したと29日の制作発表で明らかにし、こう言ったと伝えられている。
「自然体でありながら、その独特の雰囲気とまなざしが印象的で目が離せず、主人公・珠として生きる石橋さんを見たい。
2024年4月からのNHK「ドラマ10」で放送された連続ドラマ「燕は戻ってこない」などでの演技の評価も高く、連続テレビ小説は2018年度前期「半分、青い。」出演で経験していることも考慮されたのかも知れない。
芸能リポーターの平野早苗さんはこう言う。
「NHK朝ドラのヒロインといえば、昔は若手の新人女優の登竜門という捉え方をされていたと思いますが、最近はしっかりとした演技力の備わった俳優さんを主役に迎えている感じがしますね。『虎に翼』(2024年前期)の伊藤沙莉さんのように、いくつものドラマや、朝ドラ出演も経験されて、輝き始めている人をさらに輝かせるというような方針になり、石橋静河さんもそのようにして白羽の矢が立ったのかなという印象です」
25年度前期「あんぱん」の今田美桜(28)、25年度後期「ばけばけ」の高石あかり(22)と、オーディション選出が続いていたが、キャスティング起用は26年度前期「風、薫る」の見上愛(24)に続くものだ。
背景に橋本環奈の「大ゴケ」や永野芽郁「二股不倫騒動」ショックも…
ドラマ制作関係者はさらに深読みして、こんな見方をする。
「まず、橋本環奈の『おむすび』(24年度後期)が視聴率歴代ワーストを記録し、そこからの揺り戻しをはかりたいという意味でも、石橋静河のような腰の据わったタイプを求めたのではないでしょうか。30歳という年齢も、スキャンダルなどのリスクを考えると安心で安全ではないかと見たのかも知れません。永野芽郁が不倫騒動で2026年の大河ドラマ『豊臣兄弟!』出演を辞退しましたが、NHKの制作陣も永野に懲りて、より綿密な身辺調査をするようになった結果という可能性も、ゼロではないように思います」
今回のキャスティングの背景として、水面下で何があったのかは定かではない。
「それでも、『大ゴケ』とこぞって報じられた『おむすび』のようには絶対にしないという気構えのようなものがあるようです。石橋静河のキャスティングには『従来のヒロイン像を塗り替える』などの見出しで好意的に報じられていますし、スタートとしては上々で、さらにヒットし話題になれば他局からの主役のオファーが続いていく。そうなると、ますます企業からのCMオファーも増えるでしょうね」(同)
ニューヒロイン誕生を目指し期待される新しい潮流の背景には、様々な思惑と打算も交錯しているようだ。
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永野芽郁のせいでドラマが音を立てて崩れ始めている。