「テイク・オン・ミー」などのヒット曲で知られるノルウェー出身のポップバンド「a―ha」のボーカル、モートン・ハルケット(65)がパーキンソン病を患っていることを4日(日本時間5日)に伝記作家のヤン・オムダール氏による記事とともにバンドの公式サイトで公表し、健康状態を共有した。

 サイトでは「伝えたいニュースではありませんが、モートンはパーキンソン病を患っています」と公表。

またハルケッット自身の「心のどこかで、それを明らかにしたいと思っていました。診断結果を受け入れることは私にとって問題ではありませんでした。ただ、仕事に集中できない、静かな環境で仕事をしたいという欲求が、私を阻んでいたのです。全身の機能が衰えないように、できる限りのことをしています。薬を服用しながら副作用を管理するのは、難しいバランス感覚です。複雑な動き、社交的な出来事や招待、日常生活全般を、体が見事にこなす様子を真似しようとすると、考慮すべきことが山ほどあります」という言葉も記された。

 ハルケットは2024年6月に、脳神経外科手術を受け、脳の左側深部に電極を埋め込んだことも報告。同年12月には、脳の右側にも同様の手術を受け、こちらも成功したという。しかし歌手活動については「歌う気分じゃないし、私にとってはそれが兆候なんです。うまくいくと思う範囲は広いので、技術的に完璧にコントロールできるとは思っていません。問題は、自分の声で自分を表現できるかどうかです。現状では、それは無理です。

でも、将来いつかそれができるようになるかどうかは分かりません」とも心境が記された。

 「a―ha」は1982年に結成。83年に「テイク・オン・ミー」でデビューし、全米1位を記録するなど世界的大ヒットなった。

 パーキンソン病は、脳内のドパミン神経細胞が失われることで起こる神経変性疾患。主な症状として、安静時振戦、筋肉の緊張、動作緩慢、姿勢の不安定などがある。映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズで有名な米俳優のマイケル・J・フォックスもパーキンソン病で闘病していることは有名だ。

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