今年1月23日、ファンクラブ向けサイトで引退を電撃発表したのが、元SMAPの中居正広氏(52)。昨年12月、週刊誌に報じられたのが、2023年6月に起こった元フジテレビアナウンサーとの性的トラブルで、のちにフジテレビの問題に発展。

3月31日、フジテレビの第三者委員会の調査報告書で、「業務の延長線上における性暴力だった」と認定されている。


 中居氏の女性トラブルが報じられるまで多くのファンの間で期待が高まっていたのが、16年末に解散したアイドルグループ「SMAP」の再結成だった。だが、中居氏の引退によって実現は絶望的と言っていいだろう。


 そんな中、にわかに注目を集めているのが、1987年から1995年まで活動した7人組アイドルグループ「光GENJI」の動向だ。ローラースケートを履いた7人の少年が、ステージを駆け回りながら歌い踊るパフォーマンスは、当時の芸能界に革命を起こした。


 デビュー曲「STAR LIGHT」(作詞:飛鳥涼、作曲:チャゲ&飛鳥)はいきなりの大ヒット。続くセカンドシングルの「ガラスの十代」(作詞作曲:飛鳥涼)も95万枚を売り上げ、光GENJI人気は加速。全国各地にローラースケート場が開設され、連日、テレビやCM、雑誌などにひっぱりだこで、バレンタインには4トントラック20台分のチョコレートが事務所に届くなど、社会現象を巻き起こした。


 やがて方向性の違いから、94年8月に大沢樹生(56)と佐藤寛之(54)が脱退。内海光司(57)、諸星和己(54)、山本淳一(53)、赤坂晃(52)、佐藤敦啓(現・アツヒロ)(51)の5人が「光GENJI SUPER 5」として活動を続けるも、1年後に解散し、静かに幕を閉じた。


 そして今、現実味を帯び始めているのが、光GENJIの再結成だ。今年1月からWOWOWで放送されているのが『7 S.T.A.R.S. ~7つの答え~ 佐藤アツヒロが繋ぐ光GENJIの現在』で、番組を企画した最年少メンバーの佐藤(ア)が元メンバーと再会していく姿が描かれている。

この番組では、以下のことが明かされている。


・7人が集まり、再結成について実際に話し合ったこと
・ジャニー喜多川氏から「まずは数人から始めてはどうか」という助言があったこと
・番組制作を巡って、メンバー間で行き違いが起きていること


 番組の最終回は7月に予定されているが、今年は光GENJIの解散からちょうど30年の節目の年にあたり、この番組の放送によって、光GENJI再結成への期待がファンの間でかなり高まっているのだ。現在、彼らが所属していた旧ジャニーズ事務所は、故・ジャニー喜多川氏の性加害問題により解体され、STARTO ENTERTAINMENTとして再出発したことで、以前に比べて7人が再集結しやすい状況になっているのも大きいだろう。


■華麗なバク転、バク宙は見られるのか


 元メンバーの近況をおさらいすると、次のような感じだ。


 内海と佐藤(ア)は現在も旧ジャニーズ事務所(STARTO ENTERTAINMENT)に所属。すでに独立しているほかの元メンバーは、諸星がソロライブ活動を継続し、佐藤(寛)と山本淳一は新ユニットを結成し活動を再開。6月21日には東京・すみだトリフォニーホールで開催されるコンサート「昭和100年シンフォニック歌謡祭」に出演を予定している。大沢と赤坂は「目指せ7NOTES ~いつかきっと~」という意味深なタイトルでラジオ番組をスタートさせている。元メンバーたちのこうした動きが、再結成への「地ならし」と見る向きもあるのだ。


 しかし、これまで浮かんでは消えて実現することのなかった再結成には、懸念点も少なくない。赤坂は過去に覚醒剤取締役法違反で逮捕されており、山本も芸能活動休止中にスキャンダル報道が出ている。赤坂はすでに更生しメディアで活動をしているものの、SNSなどでファン以外からこうした過去が掘り返されるリスクもあるだろう。


 全員が50代であることから、全盛期のように華麗なバク転、バク宙が披露できるかは不明だが、彼らが10代、20代のときにファンを熱狂させたときのようなパフォーマンスは当然期待できないだろう。しかし、50代の今もローラースケートを履いて変わらぬパフォーマンスを見せているメンバーがいるほか、声量は10代、20代のときよりもグッとよくなっているという声がファンからは聞かれる。


 そして、エンタメ業界自体がまったく様変わりしていることから、往年のファン以外から受け入れられるのかは全くの未知数だ。80年代の熱狂どころか肩透かしを食らう可能性だって否めないだろう。


 筆者はかつて光GENJIに会いに田舎から一人でコンサートに通っていた子供だった。解散を見守ったあの日から30年後に、もう一度メンバーのパフォーマンスをステージで見られる日が来たら、どんな思いが込み上げてくるのだろうか。2025年の夏、再び何かが動き始めるかもしれない。


(よしだゆみ/ライター)


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 光GENJIの再結成は話題に上る機会はそれなりにあるが、やはり、実現は厳しいようだ。関連記事【もっと読む】「男闘呼組」よりはるかに難しい「光GENJI」の再結成…“現在進行形”スキャンダルの中身…では、その難しさについて伝えている。


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