今月3日に公示、20日に投開票される参院選を前に古希を迎える有名人らの出馬表明が続いている。


 ミュージシャンの世良公則氏(69)は1日、大阪選挙区に無所属で立候補するとして会見を行った。

ライブで一番訪れる大阪を拠点に「オーバーツーリズム」問題などに取り組みたいとし、さらに「次の世代によりよい日本を残すために、この国を動かしていく」と語った。


 世良氏はデビューから48年。「あんたのバラード」や「燃えろいい女」などのヒット曲で知られるが、「近年はⅩでも政治的意見を発信していましたから、関心は高かったのでしょう。過去に自民党の高市早苗氏がツーショット写真をあげていたり、投稿内容から自国への想いの強さもうかがえますから、無所属には驚きつつ、当選した後の動向も話題になっています」(音楽業界関係者)という。


 同じく、芸能人ではタレントのラサール石井氏(69)が先月30日、社民党から比例代表で立候補することを会見で表明。「黙って見ているのをやめた」と話している。またテレビ番組のコメンテーターや最近はYouTubeでも社会問題を積極的も発信する弁護士の北村晴男氏(69)も、日本保守党から比例代表で立候補することを明らかに。


■「若い世代のため」にしては……?


 揃って70歳を前に出馬表明。芸能界や弁護士として、知名度も立場も確立してきた。もっとも、3者ともこれまで社会問題を発信してきた顔ぶれで、政治家転身は不思議ではない。だが、順番からいけば「若い世代のため」に動くのは40~50代の役目だろう。近年は70~80代の議員がゴロゴロいて、高齢化が問題に。

定年制さえ求める声もあがるなか、古希で立ち上がるタレントが続くのは違和感もある。


「本人たちは今さら、お金や名誉のためではないでしょう。3者とも歌手やタレント、マルチに活動する弁護士と表舞台に出続けていたタイプで、芸能界で居場所を失ったから『政治家』を志したケースとも異なる。これは政党や担ぎ出す周囲の都合でしょう。確実に投票に行く高齢者層の不満の受け皿になる世代で、後年を見据えても元気に発言できるのが70歳前後。タレント出身の若い候補に比べて、長年大きなスキャンダルがなく、芸能界を生き抜いてきたのもプラスに働きます。もちろん、高齢者代表として持ち上げられるのは、本人たちにとっても悪い話ではないですからね」(政治ジャーナリスト)


 人生100年時代……か。


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