様々な企業で導入されている“自動音声案内”。人間のオペレーターがいない時間帯でも顧客に対応できる便利なサービスだが、最近ではそんな“自動音声”を利用した詐欺も横行している。

“中国大使館”から自動音声の案内が!?
今年9月にとあるTwitterユーザーが、“中国語の自動音声詐欺”についてツイート。ある日非通知から着信があり、その場では出なかったものの留守電にメッセージが。さっそく聞いてみると、中国語の自動音声が流れてきたという。
後日翻訳してみると自動音声は“中国大使館”を名乗っており、同ユーザー宛ての荷物を預かっているとのこと。また「詳しく聞きたい方は“1”を…」といったガイダンスも提示された。心当たりがないため調べてみたところ、最近はやりの自動音声詐欺だったことが発覚。もしガイダンスに従っていたら、架空請求をされる危険があるそうだ。
同様の自動音声が留守電に残されていた人は多い模様。これに他のユーザーからは、「これ自分にもかかってきたやつだ!」「普通にスルーしてたけど、これって詐欺だったのか」「中国語の自動音声詐欺、会社の電話にまでかかってきてびっくりした」「少し中国語がわかるから怖かったなぁ…」といった声が上がっている。
一方で、「これって誰がターゲットなんだ?」「日本で中国語ができる人って少なくない?」といった指摘も。これには「やっぱり日本で暮らしてる中国人とか、観光旅行者とかがターゲットなんじゃない?」「自分が海外に行って、日本語でこの自動音声がかかってきたら間違いなくひっかかる」「数を打てば当たる方式で、特にターゲットを定めてる訳ではないのでは?」といった意見が寄せられていた。
金融機関を名乗る“自動音声詐欺”の手口も!
“自動音声詐欺”には、他にも様々な手口がある模様。以前「日本経済新聞」は自動音声詐欺の注意を呼び掛ける記事で、20代女性の被害を紹介していた。
埼玉県警察も公式サイトで、「県内では、金融機関を名乗る、自動音声ガイダンスによる振り込め詐欺の予兆電話が多発し、被害も発生しています」と注意を喚起。具体的な自動音声の例として、「△□銀行のカスタマーセンターです。あなた名義のキャッシングが滞納中です」といった文言が提示されている。
また埼玉県警察は、「金融機関では自動音声ガイダンスにより電話をかけることはありません」とアドバイス。心当たりがない自動音声案内は、完全に無視した方がよさそうだ。