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インド最大の原子力施設を標的にした今回の事件は、国家の安全保障を揺るがす深刻な問題として国内外に衝撃を与えた。英字紙「ロイター(Reuters)」は2026年7月15日付の記事で、約19000件、総量14.3ギガバイトに及ぶファイルが闇サイト上に公開されたと報じた。これらのファイルには、発電所の一部設計図や供給業者の詳細、会議記録、設備点検報告書、保険契約書などが含まれていたとされる。流出元は発電所の建設を請け負うリライアンス・グループ(Reliance Group)のサーバーで、外部委託先のヨッタ・データ・サービス(Yotta Data Services)が運用していた。リライアンス側は「部分的な侵入が確認された」と認め、政府に報告したと説明している。
「アルジャジーラ(Al Jazeera)」は16日付の報道で、流出したデータの中に原子炉の運転に関する情報は含まれていないとするNPCILの声明を引用した。同公社は「核安全や核防護に関するシステム情報は一切漏洩していない」と強調し、発電所の運転に直接影響はないと説明している。しかし、同紙は専門家の見解として「設計図や供給経路の情報が外部に出たこと自体が、将来的な攻撃リスクを高める」と警告した。
「ザ・ヒンドゥー(The Hindu)」は7月16日付の記事で、流出データの一部を確認したと報じた。同紙によると、闇サイト「ワールド・リークス(World Leaks)」には約1.2テラバイトのファイルが掲載され、そのうちクダンクラム原発関連の資料が含まれていた。リライアンス・グループは「ランサムウェアの実行やデータ損失は発生していない」と主張しているが、ヨッタ社は「5月29日に不審なアクセスを検知し、監視体制を強化した」と説明した。
事件の捜査は現在、インド国家サイバー犯罪対策局とタミル・ナドゥ州警察が中心となって進められている。
一方、国際的な核安全保障の専門機関「ニュークリア・スレット・イニシアティブ(Nuclear Threat Initiative)」のニコラス・ロス氏はロイターに対し、「この事件はインドの原子力安全体制に対する警鐘であり、サイバー防御の強化が急務だ」と指摘した。インド国内では、企業のサイバー防御力が十分でないことが以前から問題視されており、今回の事件がその脆弱性を浮き彫りにした形だ。
現在、政府はヨッタ社とリライアンス社に対し、侵入経路の特定と再発防止策の提出を求めている。NPCILは「原子炉の運転は安全であり、国民に危険はない」と繰り返し強調しているが、情報流出が国家の信頼を揺るがしたことは否めない。事件の全容解明には時間がかかる見通しで、捜査当局は国際的なサイバー犯罪組織との関連を慎重に追っている。
【編集:af】








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