何回か書いているが、機能性表示食品は、書類を提出するだけで認められるものである。効果のほどは、摂取した個人によって差があるが「効く」わけではない。
ある程度の効果を期待したいのならば「特定保健用食品=トクホ」だ。

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 日本人は意外とまじめだから、きちんとした製品を作ったうえで、機能性表示食品の申請をする。
ところがだ…日本で売れるとわかると、農産物を機能性表示食品として申請してしまうのが韓国だ。そもそも、加工品でない限り、農産物は、土と太陽の恵みだ。そして、その農産物に含まれるもともとの機能や効果などがある。それを表示して、特別な栽培をしたか、出荷する際に注射器のようなもので「なにか」を注入したような効果は、逆に危険物だろうに。


 今まで、韓国は、唐辛子やエゴマの葉、パプリカなどを日本消費者庁に機能性表示食品として登録している。

 今回は、日本のスーパーではあまり見かけない「マクワウリ」を登録した。マクワウリに含まれるGABAがストレスを緩和するというのだ。確かに、GABAが添加されたチョコレートなども機能性表示食品でちょっとお高い。

 別に韓国産マクワウリでなくても、尾花沢スイカとか熊本スイカでもGABAは含まれている。同じウリ科のメロンにもGABAは含まれている。

韓国産のスイカやメロンはちょっと買わないから、マクワウリというノスタルジーをくすぐる作戦に出たのかもしれない。

 戦中戦後は夏になると、日本でもウリを食べていた。筆者の年代からしてプリンスメロンがウリ科のはじめてだったので、マクワウリは数えるほどしか食べたことはないがあっさりしたメロン風味でみずみずしい味がした。また、採れたてのキュウリでもたまにメロン味がする場合もある。

 珍しいこと、高齢層のノスタルジーでマクワウリを購入することがあっても、日本のスイカ&メロン市場に入れるとは思えない。
機能性表示食品だとしてもかえって怪しまれるかもしれない。


 高齢層は…昔食べた、あのウリの味を求めている。品種改良が進んだ今は80年ほど前のあの味のウリは手に入らないだろう。

 届けたら、認めるという日本消費者庁の方針を見直す時期にきているのかもしれない。

 尚、GABAは、よく眠れる=不眠に悩んでいる人向け商品にもよく見かける。リラックス程度でいいのか、爆睡するくらい入っているのか…書類だけではわかりませんよ、消費者庁さん。
【編集:fa】