2024年4月15日、記録的な円安が続き、1ドルが154円に迫っている。一時153円97銭の安値を付けた。
この状況は、海外で年金生活する日本人にとって、厳しい影響を及ぼしている。物価上昇と円安のダブルパンチを受けている、フィリピンで生活するアクティブシニア・マクタン島木曜会 尾田慎二さんに話を聞いた。

その他の写真:アクティブシニア・マクタン島木曜会 尾田慎二さん

 『年金支給日の現実

 4月15日、年金支給日。ATMで1万ペソ(P)を引き出すと、日本の口座からは約3万円が引き落とされます。生活費の総計は6万P、月に約18万円を使います。

 生活費の内訳

 簡素なアパートの家賃3千P、電気と水道が3千P強、そしてWi-Fiが1650P。
これに加えて、その他の支払いもあります。残金の3万P(約6万円)は雑費、食費、学費に消えていきます。

 年金生活者の現実

年金が月15万円の家庭では、生活を落とさざるを得ません。また、日本の口座から預貯金を切り崩して生活している方も多くなりました。

 教育の選択

 私立学校(年6万P✕2人)から公立学校に転校する相談が増えています。しかし、半日授業のフィリピン公立学校を嫌い、一家4人で日本へ帰国した方もいます。


 健康問題の不安

生活に余裕がなく、病気にでもなれば大金が飛ぶため、健康維持のための努力する毎日です。

 観光ビザでの生活

観光ビザで現金を持ち込んだ半永住者は、現金を取りに一時帰宅する間隔が短くなったとぼやきます。止まらない円安に不安感を覚え、友人数名が安いアパートに転居する人も増えました。

 家族を守るために

60代の日本人父親は単身で日本帰国し、仕事を探しています。日本人父親はひもじいながらも家庭維持のために頑張って生活しています。』と話す。


 円安の影響は日本人の海外生活に深刻な影響を及ぼしており。今後の経済状況に注視している。この10年で現地での両替レートは、1万円⇒4900ペソ台だったこともあったが、現在は3500ペソ台に下落している。
【編集:Eula Casinillo】