【その他の写真:消防と救急車で埋め尽くされた事故現場(タイメディアより)】
タイメディアによるとバスは、北部ウタラディット県から旅行のためにバンコクに向かっていたがドンムアン空港に近くを走行中にタイヤがバースト。(この地域は、地盤沈下のために凹凸が多い場所)直後、分離帯にぶつかるなどするうちに炎上したという。バスは、天然ガスNGVを燃料としており、事故で漏れたガスに引火したものと考えられている。バス車両は日野製であったものの、メルセデスのエンブレムが付けられるなど、改造された痕跡もあり、詳しい整備状況などを警察が調べている。
また、バスの運転手は事故後に逃亡していたが、夜7時頃になって自首したところを逮捕拘束された。運転手によるとタイヤのバーストについては、自覚がないものの何かの反動でハンドルを取られて、他の車へぶつかりそうになり、それを避けようとしたところ側壁に衝突。それから炎上したために消化器で消化を試みたものの、怖くなって逃亡したと自供している。また、自身が脱出するために非常ドアを開けたものの、他のドアを開ける前に火が大きくなったために消化するために車外に出たとも話している。
この事故はタイで大きく報道され、ペートンターン首相も現場を訪れて、犠牲者に哀悼の意を表した上で、事故原因の早急な解明を指示した。また、SNSなどでは犠牲になった園児らを悼む投稿が溢れており、タイ社会全体に大きな衝撃を与えている。
タイでは、バスやタクシー、バイクタクシーなど様々な交通機関があるが、日本のような2種免許は無く、簡単な講習のみで運転できる。また、タクシーなどは車両のリース代を払わなければ、自身の実入りにならない。
事故を受けて、いくつかのタイメディアでは、こうした園児や学生の遠距離旅行について見直しを求める記事や投稿が多く上がっている。こうした事故は運転手の過失が多く、運転手に対しての教育と罰則を強化、バス運行会社の車両整備義務の厳格化や、運転手の労働環境の改善が急務だろう。
【編集:Ekkachai】