(https://twitter.com/YoshineKyoko/status/802523317689151488)
回想シーンに登場する女学校の制服も、乙女らしいグレーの襟がレトロでキュート。昭和初期の女学生は思いもほか洒落ていて、髪型や着こなしにこだわりがあったことがうかがえます。 今回は、そんな戦前・戦中・戦後の、制服姿の女学生の愛らしい姿や文化をご紹介します。■ この記事の完全版(全画像・動画付き)を見る
■一般の女学生もこんなにキュート!
上段の戦前のものと思われる写真は、セーラー服に帽子をあわせた姿がモダンで上品ですね。上段左は卒業式でしょうか? 卒業証書を丸めて門を出る少女たちは、自信に満ち溢れた威風堂々とした足取りです。
(https://twitter.com/bonchacchanga/status/761096846445907972)
昭和10年の銀座の女子高生達。現在よりもさらに敷居が高かったと思われる銀座で無邪気に談笑している姿は、かなりの都会っ子に思えます。昭和3年に新築開店して、モダンガールに大人気だったと言われる『資生堂アイスクリームパーラー』に「寄っていきましょう?」といったセリフが聞こえてきそうですね。
(https://twitter.com/hirokuro3/status/729532283871440896)
セーラー服に黒のタイツをあわせた女学生。左の写真の女の子の躍動感に若さを感じて微笑ましいです。
(https://twitter.com/lautrea/status/619098984867467264)
冒頭でご紹介した写真は、『いまトピ』の過去記事「【約85年前の日本】昭和7年の食事シーンや道路標識などが何かおかしい!?」にも登場した85年前の女学生2人組は、下記の動画の2:48秒頃に登場し、カメラを意識しクスクス笑いあいながら去ってゆきます。左の少女の含み笑いは「ヤバい……」というセリフが似合いそうな若いシニカルさを感じ「ご存命なら100歳になる世代の人も、こういう表情をするんだ!」という驚きを感じました。
(https://www.youtube.com/watch?v=UqEHs7zhriY)
■女学生達の憧れ? 女優や音楽家など美少女達の制服姿
過去記事『朝ドラっぽい?柳原白蓮より波乱万丈な大正生まれ天才美少女 諏訪根自子』でもご紹介した、大正9年生まれのた天才バイオリニスト、諏訪根自子のセーラー服姿は少女漫画から飛び出したように高潔な美しさです。
(https://twitter.com/r2d2c3poacco/status/708946245595729920)
美少女として誉れ高かった彼女だけあってその制服姿は神々しいほどですが、膝上丈のスカートが現代的な一方、セーラ服に白と思われるタイツをあわせていることに時代を感じます。(画像は元記事参照)
昭和5年生まれの女優、桂木洋子のセーラー服姿。綺麗なおでこを強調するピンどめでアップした前髪と顔周りで無造作に遊ぶパーマが大人っぽく、清潔感ある色香が漂っています。
(https://twitter.com/littlekubo/status/746011067390664704)
終戦の年、昭和20年に生まれた昭和を代表する女優・吉永小百合の、カチッとしたブレザーの制服姿が知的です。
(https://twitter.com/marinamiries/status/777208761853194240)
大正13年生まれ、日本のシャーリー・テンプルと言われた人気子役、高峰秀子の女学校の制服姿と、大正9年生まれの“永遠の処女”と呼ばれる人気女優、原節子の教師風の装い。笑顔がキュートな高峰秀子が着用している制服は、チェックのハイウエストのスカートとブレザーにネクタイという、今見ても洒落たトラッドなデザイン。
(https://twitter.com/marinamiries/status/789883879221923840)
昭和6年生まれの華族出身女優、久我美子のセーラー服姿。白い帽子がお嬢様風で、避暑地の別荘で出会う少女のような爽やかさ……。
(https://twitter.com/maikeru525/status/708198722698522624)
■目を見張るオシャレさの戦前少女カルチャー
下記は、80年前の女学生が卒業アルバムに描いたイラストとのことです。現代の絵本や雑誌のイラストにも使えそうなクール&ポップなタッチで描かれたこの絵の作者は、ご存命であれば90代後半になるのでしょうか?
(https://twitter.com/0916tai/status/448633013958504448)
昭和10年頃の少女達をターゲットにしていたと思われるファッション広告。まさに『べっぴんさん』の世界観です。
(https://twitter.com/oldpicture1900/status/802728898261700608)
1990年代頃にコギャルと言われた女の子達に注目が集まり始まった女子高生ブームは、20年以上の時を経て現代まで続いています。しかし、『スタジオジブリ』の作品などの人気アニメに登場する素朴な少女はどこか現実離れしており、流行の最先端とも言えるティーン雑誌やTVではなかなか見かけることがありません。
昭和初期の女学生の写真を眺めていると、アニメのような凛として清楚な二次元少女の実写版は、今では後期高齢者になったお婆ちゃんの中でひっそり眠っている四次元女子の中に存在すような気がしてしまいます。
(星野小春)