清楚な美しさが変わることがない女優・沢口靖子の代表作といえば、1999年からスタートし、2024年にはseason24が放送された主演ドラマ「科捜研の女」シリーズだ。"連ドラの鉄人"、"刑事役のスペシャリスト"と形容される内藤剛志を始め、レギュラーキャスト陣の安定の存在感と演技が楽しめるのも、長く愛される一因となっている。

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同シリーズで沢口が演じているのは、京都府警科学捜査研究所、通称"科捜研"の法医研究員・榊マリコ。チームの仲間たちと共にDNA鑑定や画像解析などデジタルからアナログまであらゆる手法を用いて、事件の真相へと近づいていく。
マリコは納得がいくまで調査しないと気が済まない真っ直ぐな性格で、何かひらめいた時には、仲間に何も言わずに飛び出して行ってしまうのは日常茶飯事だ。そんなマリコと手を組んで事件を解決していく京都府警捜査一課の刑事・土門薫を内藤が演じている。
コロナ禍に放送された「科捜研の女 season20」では時世を反映し、科捜研にWEB会議システムが導入される場面も。クールビューティなマリコは本シーズンでも予想外のアクティブな行動に出たり、チームを呆然とさせる指示を出したりしながら、大活躍。科捜研ファンの間で「ドモマリ」と呼ばれている土門刑事とのちょっと意味深なやりとりも登場する。
■検証のためなら崖からぶら下がり、激辛料理にも挑戦するマリコ

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科捜研を題材にしたストーリーの中で、検証のためなら何でもやってのけるマリコの追求心を楽しめる本シーズン。第1話では、未解決事件のままだった10年前の女子高校生滑落事故の原因を、自ら山で検証することを提案。カラビナの強度を試すためにザイルを巻きつけて何度も崖を蹴り上げ、宙に浮くマリコ。彼女の危うさに科捜研のメンバーも青くなる。

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知識量と大胆さで人を驚かせるのがマリコの特徴。第3話では、料理評論家が殺害された事件の調査のために激辛料理人の店を訪ね、平気な顔で激辛料理を完食。
鑑定や解析が行き詰まっても決して諦めないマリコ。少女のような好奇心と冒険心を持ち、笑顔で鬼のようなミッションをチームに出すマリコは、沢口自身が持つミステリアスな魅力とシンクロするハマり役だ。
■最終話では、マリコが信頼する土門が危機的状況に

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ついに科捜研にもリモート会議が導入されることになった最終話「被疑者:土門薫」では、会議に後から参加してきた土門刑事が、地下室のようなところでバー経営者・安在志津枝(南野陽子)と共に監禁されていることが判明するところから事件は始まる。事態が緊迫していく中、マリコは緊張感溢れる表情で「絶対に助ける」と宣言する。
12年前に土門が関わった詐欺グループ事件も絡んでくるミステリーの中、助けを待つしかない土門が放った「榊のしつこさは人間離れしてるからな。それでも答えに辿り着くまでは絶対に諦めない」という言葉は、マリコへの信頼そのもの。Season20までに2人が築いてきた絆を感じられて、胸が熱くなるシーンだ。
マリコは無事に土門を救えるのか。沢口と内藤が熱量高めの演技を見せる最終話まで、見逃せない。
文=山本弘子
「科捜研の女 season24」沢口靖子&加藤諒のインタビューはこちら
放送情報【スカパー!】
科捜研の女(2020)
放送日時:2025年5月19日(月)21:00~
チャンネル:テレ朝チャンネル1 ドラマ・バラエティ・アニメ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます