京都で開催される「香り博2025」は、4月18日(金)から5月18日(日)の期間、日本の香文化を体験できる回遊型イベント。
香老舗を巡るスタンプラリーや、香道体験、匂い香づくりなど五感を刺激する催しが揃う。
古都で出会う、香りの美学
「香り博」は、香文化に特化した回遊型イベントであり、2024年の春に初開催されて以降、好評を博している。2025年は京都と東京の2都市で同時開催され、京都では鳩居堂、松栄堂、香十、無印良品 京都BALといった由緒ある香店や商業施設が会場となる。
イベントの主軸は、和の香文化に触れる体験型ワークショップと、各店舗を巡って楽しむスタンプラリー。スタンプを3つ集めると、特製のお香がプレゼントされるという仕掛けも用意されており、気軽に参加できるのが魅力だ。
テーマは「世界の香り」。6大陸それぞれをイメージしたお香「EXPO INCENSE(エキスポインセンス)」が、香りの老舗3社(鳩居堂、松栄堂、日本香堂)のコラボにより限定発売される。これは単なる商品展開にとどまらず、日本の香文化が世界へとひらかれていく象徴でもある。

自分の感性を研ぎ澄ます、香りのワークショップ
イベント期間中には、全5種類・32回にわたる体験型ワークショップが実施される。なかでも注目したいのが、「香道体験」と「匂い香づくり」だ。
「香道体験」(京都鳩居堂にて開催)は、茶道や華道と並ぶ伝統芸道。組香という香りを聞き分ける遊びを通じて、伽羅や六国の香木の奥深さに触れることができる。初心者向けの内容ながらも、所作や香りに込められた物語にふれる時間は、日常の喧騒を忘れさせてくれるはずだ。
一方、「匂い香づくりワークショップ」では、自らの感性で香料を調合し、オリジナルの香りを創るという創造的な体験が待っている。

さらに5月2日(金)には、「聞香(もんこう)」と呼ばれる、香りを鑑賞する会も開かれる。手のひらサイズの香炉に心を傾け、香木のほのかな香りに意識を集中させるという体験は、ある種の瞑想にも近い。感性が研ぎ澄まされていくこの時間は、情報過多の現代において、貴重な静けさと集中をもたらすだろう。
春の京都で、香りを通じた知的な遊びを
4月18日(金)は「お香の日」。この節目に始まる「香り博2025」は、京都という土地のもつ歴史的背景と香りの世界が融合する、特別な1か月だ。
街歩きを楽しみながら、ふと立ち寄った店で香木の香りに触れ、ワークショップで香りを創る。そんな知的で感性的な時間は、何物にも代えがたい贅沢だ。上質な趣味を求める人にとって、香りは単なる嗜好品ではなく、自己表現の一部でもある。

日常ではなかなか味わえない本物の香りに触れることで、知らなかった感覚が目を覚ますかもしれない。京都という舞台で、自分だけの「香りの記憶」を探しに出かけてみてはいかがだろうか。
香り博2025(かおりはく2025)
期間:4月18日(金)~5月18日(日)
会場:京都鳩居堂、松栄堂 京都本店・薫習館、香十 二寧坂店、無印良品 京都BAL
公式サイト:https://kaorihaku.com/
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000041.000043904.html
(Fumiya Maki)