ミラノで世界を魅了したコレクションが、日本に凱旋する。マルニ木工が手がける「MARUNI COLLECTION 2025」が、5月に大阪・東京の2会場で国内初披露される。
深澤直人氏、ジャスパー・モリソン氏、セシリエ・マンツ氏ら国際的デザイナー陣による新作は、リビングやワーク、パブリックスペースに自然と溶け込む“新たな用の美”を体現する。
家具が空間を導く、深澤直人氏のHIROSHIMAモジュール
今回のコレクションで注目を集めるのが、深澤直人氏による「HIROSHIMA Angled Sofa」。
直線的なモジュール構成に、緩やかな“鈍角”のパーツが加わったことで、空間の動線や視線に柔らかな変化をもたらす。身体を包むような安心感と、対話が自然と生まれるレイアウトが魅力だ。
左:HIROSHIMA Angled Sofa(モジュールタイプ)・Angled Open Shelf 右:MEGURO Lounge Chair
併せて展示されるオープンシェルフやラウンジチェア「MEGURO」も、造形の抑制と温もりが共存する設計。撫でたくなるようなアーム、柔らかな背と座──静かで有機的なフォルムが、場に空気を生む。
日常に根ざす、モリソン氏のT&Oワークシリーズ
ジャスパー・モリソン氏が手がける「T&O」には、初のタスクチェアとオフィステーブルが加わった。
木のぬくもりと機能性が両立するプロダクトは、オフィスだけでなく暮らしの空間にもなじむ。メッシュバスケット付きのオフィステーブルは、ロンドンのスタジオで使用していたシステムをもとに再構成されたもの。
左:T&O T1 Task Chair 右:Lightwood Sofa
また、シリーズ共通の軽やかな構造美を受け継ぐ「Lightwood Sofa」も新たに登場。分解・再構成可能な設計で、輸送の省エネルギー化にも貢献するなど、環境配慮も意識されたプロダクトとなっている。
空間に静けさを生む、マンツ氏の“MAKU”
セシリエ・マンツ氏が設計したスクリーン「MAKU」は、空間を仕切りながら、安らぎと静けさを生み出すプロダクト。
和紙仕様と木+布仕様の2タイプが用意され、日本の障子や北欧建築に通じる柔らかな境界感を演出する。蝶番には、日本の伝統玩具に着想を得たパーツを用いており、手仕事の温度を感じさせる設計だ。
左:MAKU Folding Screen 右:SHOTO Bar Stool
また、無垢材の天板とスチール脚が融合した「SHOTO」シリーズには、ハイテーブルとスツールが追加。
ミラノを経て、日本へ。静かな上質にふれる展示会
「MARUNI COLLECTION」は、日常の風景の中でこそ真価を発揮する家具たちだ。
見せ場を主張せず、それでも空間を豊かに導いてくれる静かな存在感。素材、構造、使い手への想像──すべてが考え抜かれた設計に触れることで、“家具を選ぶ”という行為そのものが、心地よい体験になるはずだ。
MARUNI COLLECTION 2025
【大阪展】
会期:5月9日(金)、12日(月)、13日(火)
開催時間:10:00~18:00
会場:maruni osaka
所在地:大阪府大阪市中央区淡路町4-2-13 アーバンネット御堂筋ビル 1F
【東京展】
会期:5月20日(火)・21日(水)
開催時間:10:00~18:00
会場:maruni tokyo
所在地:東京都中央区東日本橋3-6-13
マルニ木工 公式サイト:https://www.maruni.com/jp/
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000027.000099007.html
(山之内渉)