5月30日(金)、札幌の和モダン特化型ミュージアム「和モダン N6 北円山」が1周年を迎えた。全国の伝統工芸を未来につなぎ、現代の暮らしに調和させる“体験型空間”として注目されてきた。

展示販売にとどまらず、建材や家具製作、文化体験まで手がける“日本の美の拠点”として、和の再解釈を続けている。

組子から南部鉄器まで。全国の職人技を五感で体感

「和モダン N6 北円山」では、大川組子、江戸切子、薩摩切子、越前打刃物、南部鉄器、箱根寄木細工など、各地の職人の息吹が感じられる工芸品を展示・販売。

素材の魅力や技術の背景をストーリーとともに伝えることで、来館者は“使うための工芸”を身近に感じることができる。

館内には茶室も設けられ、スタッフが点てる抹茶を和菓子とともに味わう「お茶体験」や、ジーンズ素材の着物を羽織って館内を巡る「着付け体験」も人気だ。五感を通じて和文化に触れられる演出が、国内外の訪問者から好評を得ている。

最先端レーザー加工で伝統をかたちに

2月には、施設内に新工場「レーザークラフト N6 製作所」が稼働。

道内最大級の加工面積を持つ最新鋭のレーザー加工機を導入し、木材やアクリル素材に組子柄を刻んだオーダーメード建材・家具の製作をスタートさせた。

すでにラグジュアリーホテルや飲食店、住宅オーナーからの受注が相次いでおり、紋入り照明や屏風家具など、空間に“和の個性”を与えるプロダクトが評価を集めている。

価格面でも業界最安値を目指しながら、デザイン性と機能性を両立した提案が可能だ。

和の精神を、現代の暮らしへ

和の技術と意匠を、現代の感性と融合させる──それが「和モダン N6 北円山」のコンセプトだ。

受け継がれてきた美意識を暮らしの中にどう取り入れるか。建築やインテリアの文脈にとどまらず、体験やストーリーの共有を通じて、“使う和”の未来を描いていく。

展示・製作・体験を一体で味わえる空間は、観光や住宅づくりだけでなく、番組ロケやイベント利用など幅広い活用が期待される。日本の美を再編集する場所として、その存在感は今後さらに高まっていくだろう。

まずは一度、足を運んで“和モダン”の息づかいを体感してみてはいかがだろうか。

和モダン N6 北円山
所在地:北海道札幌市中央区北6条西23丁目1-14 2階
営業時間:10:00~12:00/13:00~17:30
休館日:日曜

公式サイト:https://japanese-modern.co.jp/

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000142114.html

(山之内渉)

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