栃木県小山市にある「STORK VALLEY DISTILLERY」が10月下旬より、来訪者が複数の樽熟成原酒を自らブレンドし、オリジナルウイスキーをつくる体験プログラムを始動する。今回のプログラムは、小規模蒸留所ならではの柔軟性と多様な原酒を活かし、消費者参加型の新しいウイスキー文化を提案する新たな試みとして注目を集めている。

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多様な樽原酒で生まれる自分だけの一杯

同プログラムの最大の特徴は、複数種類の樽熟成原酒を自由にブレンドできる点だ。アメリカンオーク、杉、桧、ミズナラ、栗など、異なる木材樽で熟成させた5種類以上の原酒をテイスティング可能。参加者は自らの感性で配合を決め、世界にひとつだけのウイスキーを完成させる。

熟成年数はおよそ1年半と若いが、小規模蒸留所ならではの柔軟な仕込みによる、個性豊かな原酒が揃う。大規模蒸留所では難しい「原酒の多様性」が体験の核となり、ブレンドの味わいをダイレクトに楽しめるのも大きな魅力だ。

体験を通じて広がる蒸留所と消費者の距離

「STORK VALLEY DISTILLERY」は、母体である「安井商店」の酒類卸売事業で培ったノウハウを活かし、これまで消費者と蒸留所を直接結ぶ仕組みを打ち出してきた。今回のブレンド体験もその延長線上にある取り組みだ。

同プログラムは1回6人までの少人数・完全予約制で、テイスティングからブレンド、仕上げまでじっくり取り組む。参加者は自らの舌で味を確かめ、選び抜いた組み合わせを形にする過程を楽しめるところがポイントだ。卸売主体から発展した蒸留所だからこそ実現できる、流通と製造をつなぐ体験型の試みに注目したい。

進化を続ける地域発クラフト蒸留所

同蒸留所は2023年に設立され、栃木県初のクラフトジンをリリースした実績を持つ。さらに今後は、最新の小型蒸留設備「iStill Nano」を導入予定。これによりブレンド体験に加え、「自ら蒸留をおこなう」プログラムへの拡張も計画されており、消費者参加型のウイスキーづくりをさらに深化させていくだろう。

「安井商店」は、2018年から「さかい河岸ブルワリー」によるクラフトビール製造を手がけてきた。

現在はクラフトビール・ウイスキー・ジンを横断的に展開し、製造・流通・体験を組み合わせた三位一体のビジネスモデルを築いている。地域に根差しながらも国内外の消費者に新たな価値を届ける姿勢が、同プログラムにも色濃く反映されている。

栃木・小山の蒸留所「STORK VALLEY DISTILLERY」。多様な樽原酒を利用したブレンド体験を提供開始

同蒸留所のブレンド体験は、ただ飲むだけでなく「つくる楽しさ」を味わえる希少な機会だ。小規模蒸留所の柔軟性を活かし、消費者参加型のウイスキー文化を提案する取り組みは、酒類体験の新しい方向性を示している。

ウイスキーオリジナルブレンド体験ツアー
開始日:10月下旬予定
会場:STORK VALLEY DISTILLERY
所在地:栃木県小山市神鳥谷4-1-53
料金:平日12,000円/人、土日祝15,000円/人
定員:各回6人
予約ページ:
平日:https://coubic.com/storkvalleydistillery/1482589
土日祝:https://coubic.com/storkvalleydistillery/3942324
公式サイト:https://stork-valley-distillery.com/

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000132663.html

(kyoko.)

※完全予約制
※価格はすべて税込

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