10月18日(土)から11月2日(日)にかけて、アイリッシュ・ハープ奏者トリーナ・マーシャルと薩摩琵琶奏者トーマス・蘭杖による来日ツアー「アイリッシュ・ハープと薩摩琵琶で巡る音楽の旅」が行われる。
アイルランドと日本、二つの伝統楽器が紡ぐ響きが、この秋の各地をめぐり、心に残る舞台を届けてくれる。
Photo by MOTOKO FUJITA, 2025
アイルランド民謡の響き、日本古曲との共演
第一部ではトリーナ・マーシャルが「Parting of Friends」「Garden of Daisies」といったアイルランド民謡を披露し、第二部ではトリーナとトーマス・蘭杖の二人が「さくらさくら」や「平家物語」をアレンジして共演する。
伝統を受け継ぎながら、新たな解釈を加えることで、二つの楽器は互いに響き合い、異文化の出会いを音楽として描き出す。
アイルランドと日本をつなぐ演奏家たち
トリーナ・マーシャルは、ザ・チーフタンズのハーピストとして活躍し、クラシックと伝統音楽の両面で研鑽を積んできた。温かく情感豊かな演奏で聴衆を魅了する存在だ。
一方のトーマス・蘭杖はアイルランド出身でありながら、日本に渡り薩摩琵琶を継承。現在はダブリンの教会で音楽監督を務めながら、世界各地で演奏活動を続けている。
互いに異なるルーツを持つ二人の奏者が、日本で出会い、共演すること自体が本ツアーの大きな魅力といえるだろう。
鹿児島から千葉へ、秋を彩る公演
公演は10月18日(土)の鹿児島・南九州市立博物館を皮切りに、鹿児島市黎明館、大阪・水無瀬神宮、京都・妙蓮寺と続き、最終日は11月2日(土)の千葉・瀧泉寺で幕を閉じる。
会場ごとに料金や取扱い先は異なるが、いずれの公演も両国の音楽が交わる特別なひとときとなるだろう。
響き合う文化を体感する秋の舞台
小泉八雲やW.B.イェーツが描いたように、日本とアイルランドは長く精神や芸術において共鳴してきた。ハープと琵琶という二つの楽器が語り合う今回のツアーは、その歴史を現代に映し出す舞台となる。
秋の各地で広がる音の物語を、心で感じてみてはいかがだろうか。
アイリッシュ・ハープと薩摩琵琶で巡る音楽の旅
開催期間:10月18日(土)~11月2日(日)
公演場所:鹿児島、大阪、京都、埼玉、千葉
出演:トリーナ・マーシャル(アイリッシュ・ハープ)、トーマス・蘭杖(薩摩琵琶)
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000168442.html
(山之内渉)