11月15日(土)、作曲家・ピアニストの高橋悠治氏が5年ぶりにピアノソロコンサートを行う。会場は代官山・ヒルサイドプラザで、音楽家・渋谷慶一郎氏がプロデュースを手がける。

新たなコンサートシリーズの幕開けを飾る一夜だ。

客席数は150と限られており、チケットはすでに販売が始まっている。時代を越えて響く音楽の現在地を、間近で体感できる機会となる。

未知の響きと出会う「Piano」4作品

今回のプログラムでは、高橋が2000年以降に手がけた「Piano」と題する4作品を披露する。断片的に記された楽譜をその場で組み合わせることで音楽が生まれる構造を持ち、同じ演奏が二度と再現されることはない。一夜で4作品すべてを聴けるのは、今回が初めての試みだ。

高橋悠治氏が5年ぶり待望のピアノソロ公演が11月に開催。渋谷...の画像はこちら >>

渋谷氏は「ピアノを会場の中央に配置し、観客が悠治さんを囲むように間近で体験できるようにした」と語る。音楽の生成過程を共有するような臨場感が、会場に流れることだろう。

渋谷氏と高橋氏の30年にわたる交流

渋谷氏にとって高橋氏は、作曲家を志すきっかけを与えた存在だ。1996年には2台ピアノでの共演作「酔鍵糸竹」をリリースし、タワーレコードの現代音楽コーナーで年間売上1位を記録。

その後も、渋谷氏が主宰するレーベル「ATAK」から複数のアルバムを発表するなど、形を変えながらコラボレーションを重ねてきた。

Photo: Keiichiro Shibuya

今回、渋谷氏が自ら聴きたいと願った作品を高橋氏に依頼し、企画が実現。共同で主催する、文化の交流拠点であるクラブヒルサイドは、高橋氏や渋谷氏が過去にも関わってきた場でもある。過去から現在へと続く縁が、今回の公演を生み出した。

一夜限りの響きを代官山で体感

文化と音楽の交差点で繰り広げられる一夜限りのコンサート。二度と同じ演奏がないという「Piano」の響きに触れる体験は、この秋を彩る特別な時間となりそうだ。

高橋悠治 ピアノソロコンサート「Piano」
日程:11月15日(土) 開場15:30 / 開演16:00
会場:代官山・ヒルサイドプラザ
所在地:東京都渋谷区猿楽町29 ヒルサイドテラス内
出演:高橋悠治
プロデュース:渋谷慶一郎
チケット:一般 5,500円(税込)

高橋悠治 公式サイト:https://suigyu.com/yuji_takahashi/
予約ページ:https://peatix.com/sales/event/4540039/tickets

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000031.000072022.html

(山之内渉)

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