先日、中国にて『Persona 5:The Phantom X』の正式配信日が2024年4月12日に決定しました。

iOS版の事前登録がスタートした時期から、にわかに配信日が近いのではないかと本国ユーザーたちに囁かれてきましたが、ついに……といったところです。
日本展開については公式アナウンスがされていませんが、日本および欧米圏においても人気シリーズなのは明白なので期待せずにはいられません。

さて、少し話題は逸れますが、“正式リリースが近いと噂になっていた”のはApp Storeでの事前登録受付が開始された際、一部のユーザーがApp Storeに記載された配信日をそのまま鵜呑みにしていたことが原因です。

これは日本のアプリでも当てはまることですが、公式アカウントからまだ正式配信日の告知がされていないのにも関わらず、App Storeに記載された配信日を決定事項のようにSNSで投稿すると、多くのユーザーに誤解を招くので注意が必要です。スマホタイトルに限ったことではなく、コンソールの大作やSteamの期待の新作でも同じようなことが起きますよね。

App Store記載の配信日がその通りであるケースは少なく、公式アカウントが事前登録開始の際に注意喚起を促すこともよくあります。余談はこれくらいにして今週も注目のタイトルを3作ご紹介していきましょう。

※本稿では、システム上の関係で簡体字・簡体字で表記すべき部分も異体字に置換している場合があります。

◆『アズールプロミリア』
『アズールプロミリア』は、『アズールレーン』開発元で知られるManjuu Gamesによる星霊同伴ファンタジーワールドRPG。先日、日本版の公式サイトやPVが公開されてSNSでも話題になりました。

ゲームは「星霊」と呼ばれる個性豊かなモンスターたちと共に、広大なワールドマップを探索できるタイトルになっています。なお、PS5/PC/iOS/Androidの幅広いプラットフォームにて展開予定です。

bilibiliでは動画が公開されてから僅か2日間で438万再生を突破。
日本でも公式サイトからの事前登録が開始され、既に登録を済ませた方は多いのではないでしょうか。

そんな本作では楽曲制作に『OCTOPATH TRAVELER』『プリンセスコネクト!Re:Dive』などの楽曲を手がけた西木康智氏と、「攻殻機動隊」「パトレイバー」の楽曲で知られる川井憲次氏らが関わっていることが、bilibiliとTapTapの投稿から明らかになっています。

本作は日本上陸を果たす予定の新作タイトルではありますが、中国においても注目を浴びている話題作ということで、今回はピックアップの1つに入りました。

なお、日本公式SNSはまだ稼働していない状態にありますが、bilibiliとTapTapでは既に15分近い実機プレイ映像が公開されています。

◆『アラド戦記モバイル』
テンセントから配信を予定している『アラド戦記モバイル』のiOS向け事前登録が中国にて開始となりました。本作は2022年3月24日、韓国にて先行リリースされたタイトルです。


韓国版の登場から長らく配信される時期が不透明だった本作ですが、2024年第二四半期に中国市場でもようやくリリースされることが決定しました。

韓国メディアによると、2016年ごろに『アラド戦記モバイル』が確認されてから、8年以上中国で配信されなかったと言われています。

そのため、記事執筆時点でbilibiliとTapTapを合わせても300万人という規模のユーザーたちを抱え、念願の正式リリースを迎えた頃には、比較的多くのユーザーたちが本作をプレイすることになると予想されます。『アラド戦記』は韓国・ネクソンの人気IPとして知られていますが、実は中国での人気が根強く、中国市場での同社の売上にかなり貢献しています。

結果的に長年温めていたタイトルになりましたが、最新技術によるハイクオリティなモバイルゲームたちが跋扈する中国のアプリ市場において、『アラド戦記モバイル』がどのように受け入れられるのか、中国ユーザーたちの反応が気になるところです。

◆『全民奧特曼之 銀河英雄(ウルトラマン)』
こちらはひっそりと事前登録が始まっていたウルトラマンの新作モバイルゲームです。
アプリ紹介ページの説明によれば、“公式ライセンスを受けた”との文言が確認できます。

……が、bilibiliとTapTapどちらのスクリーンショットや映像を見ても今のところ「© TSUBURAYA PRODUCTIONS」のような権利表記も確認できていません。

これが本当に公式ライセンスを受けている作品なのか現状確かなことは言えませんが、本作を手がける合肥樂堂動漫信息技術有限公司は、過去にもウルトラマンのアクションゲーム『奧特曼熱血英雄』をリリースしており、こちらは権利表記が確認できています。

権利表記があるからと言ってオフィシャルなのかどうかは全く根拠の薄い話ですが、少なくともそれなりに人気のある過去作『奧特曼熱血英雄』を打ち出して、これまでサービスを続けていたという状況は、一定の信用に値するものかもしれません。

というのも円谷プロは以前、許諾を受けていない“ウルトラマンの映画作品”を巡って、中国の制作会社を訴訟したことがありました。そういった過去の背景から、許認可を受けていない脱法ウルトラマンを使用した作品について円谷プロは敏感になっているとも考えられます。


しかしながら、中国においてウルトラマンは根強い人気IPでもあり、グループとしても中国・ASEAN地域の展開は中長期戦略としても注力していくとしていくということです。すでにテーマパークの建設なども報じられており、トレーディングカードやゲームの展開もあいまってその人気はますます高まっていくことでしょう。

兎にも角にも「ウルトラマンダイナ」を見て育った筆者としては、本作が合法ウルトラマンであることを願うばかりです。