インサイドをご覧の皆さま、こんにちは。そそそこと津久井箇人です。
皆さんのゲームライフを充実させるゲームプレイレポート、第58回を迎えました【そそれぽ】のお時間です。

これが掲載されているのは総選挙前日か当日あたりだと思うのですが、選挙権をお持ちの皆さんは投票は行かれましたか?政治を語る資格なんてさらさらない筆者ですが、これだけは言えます。投票に行くのが面倒だって人は、某森でクッキー買うのに必要な歩数を稼ぐついでに、コンビニ配信の家具を受け取るついでに、投票所に足を運んじゃえば良いと思うよ!← 投票前に情報は集めなきゃだけども!

というわけで、今回プレイするのは トムクリエイトのニンテンドー3DSダウンロードソフト『忍スピリッツ 真田獣勇士伝』です。

『一騎当千! スマッシュヒーローズ』の【そそれぽ】でも書きましたが、筆者はけっこうトムクリエイトのファン。同社初の3D立体視対応タイトルとのことなので、そのあたりにも注目したいと思います。それでは、早速プレイしていきましょう。


■真田十勇士をモデルにした獣勇士が活躍
本作は、真田幸村に仕えた10人の家臣「真田十勇士」をモデルにした「真田獣勇士」たちが活躍。主人公・霧隠才蔵をはじめ、全員カワイイ獣キャラになっています。

■刀、手裏剣、忍術の忍者アクション
基本アクションの操作はスライドパッド移動とボタン操作のみ。Yボタン連打で手軽に出せる連続攻撃は、スライドパッドとの組み合わせで変化。画面奥にいる敵にはXボタンで攻撃し、この2種類の使い分けが基本アクションとなります。

敵を倒すことで出現する「忍魂」を集めて、「気力魂」を溜めればさまざまな忍術を使用することが可能。
Aボタンで発動できるほか、下画面タッチでも使用できます。

■忍術のカスタマイズ
使用できる忍術はゲームを進行したり、やり込み要素を満たすことで増えていきます。「獣勇士」の仲間たちを召喚する協力な忍術や回復技、あるいはプレイヤーのステータスをアップするものなどが多彩に用意されており、装備できる数も最大で6枠まで増加。ステージ選択画面でカスタマイズできるので、プレイスタイルに合わせて好みの忍術をセットしましょう。

ステージ中では下画面に並ぶ忍術発動ボタンにもなる「忍術珠」の並べ方も自由。上段に置くか下段に置くか、左・中央・右に置くか、プレイヤーが使いやすいように配置できます。


■忍術の強化
上記の忍術はステージやクリア特典(やり込み)で集めた「忍魂」を使えば、一部を除いて強化することが可能です。協力な攻撃召喚を強化するか、回復召喚を強化するか、基本ステータスを強化するか・・・プレイスタイルによってかなり個性が出そうです。強化は★3つまで(最初が★1つなので2段階強化)。ステージは繰り返しプレイも可能なので、攻略に行き詰まったら「忍魂」集めに繰り返しプレイするのもありです。

■スピーディなアクション
ゲーム序盤は、敵も少なめ、ステージも簡単めでサクサク進めることができます。基本操作は簡単なのでアクションゲーム初心者にはもってこいの難易度。
クリア特典をゲットできるやり込みも、タイムアタックや敵の討伐数など多彩で、何度もプレイしたくなる手軽さも良い感じです。

■ゲーム後半のステージの長さ
ゲーム後半になるとステージの難易度は、アクションによる難しさよりもステージの長さや複雑さによる部分で調整が図られています。携帯ゲーム機のシンプルなアクションゲームで、1ステージ10分以上、場合によってもっと長くかかってしまうのは、やや長すぎる印象を持ちました。もちろんステージに慣れればスピーディにクリアすることも可能ですが、それは「やり込み要素」なので、手軽に遊べるゲーム前半のスタンスと、じっくり攻略するゲーム後半のスタンスの急なズレにやや違和感を覚えました。

■奥行きの概念にやや疑問
左右と奥から敵が襲ってくる点が普通の2Dアクションとは異なる本作の特徴だと思うのですが、3D立体視がそこまで心地良く感じられず、画面の奥に配置されていたり、奥から手前に向かってきたりする敵、それに対する攻撃手段(Xボタンの手裏剣)がややゲーム全体のスピード感を奪っているように感じました。個人的には、忍者ゲーはスピード感や爽快感が大事だと考えているので、奥の敵に対する攻撃で立ち止まったり、その間左右の敵に無防備になったりするのが気になります。
どちらの敵を対処するにも、より流れるようにアクションできれば良かったなあと思います。

■総評:アクション初心者向けの2Dアクション入門編
爽快でわかりやすい2Dアクションゲームです。やり込み要素や成長要素も含めて、アクションそのものも操作感も爽快で面白く仕上がっています。ただし、筆者の場合は同社ならではの「尖った部分」に期待していたのでやや物足りない印象も否めません。

このテのクラシックなシンプルさを楽しむ2Dアクションは、敵の配置はとても大事で、意味ある配置だからこそ「覚えてまでクリアしたくなる=覚えゲー」、その逆に近いのが「敵をとにかく倒しまくって楽しい=無双ゲー」だと思うのですが、本作はそのどちらとも取れない中間地点にあり、そこで賛否がわかれそうです。筆者はそこを中途半端であると感じてしまいました。
ゲーム全体の出来は決して悪くないですし、クオリティも十分ですが、どちらかのゲーム性に振り切っていればもっと良い作品に感じられたのではないかと思います。

【こんな人にオススメ】
・スマートフォン的なお手軽アクションはゲーム機のボタン操作なら遊びやすいのに・・・って思う人
・かわいいキャラクター(特に動物キャラ)が好きな人
・アクションゲーム初心者

出てくるキャラクターたちは個性的でカワイイやつらばっかり。「やつら」って言いたくなる愛嬌あるキャラばっかり出てきます。キャラクターを愛でるか、アクションを極めるか、プレイスタイルによって印象が変わる懐の深いタイトルでした!

【そそれぽ】第58回、いかがでしたでしょうか?今年もあと約2週間です。リアルタイムを楽しむタイトルも多い昨今なので、ゲーム中イベントで年末も寂しくないサ!次回もどうぞお楽しみに!

『忍スピリッツ 真田獣勇士伝』は、好評配信中で価格は500円(税込)です。

(C)TOM CREATE 2012

■筆者プロフィール
津久井箇人 (つくいかずひと) a.k.a. そそそ
愛内里菜らに楽曲提供をし、VOCALOID音楽のクリエイターとしても有名な作・編曲家。ゲームを紹介するブログ記事が評価され、2011年からINSIDEでライター活動を開始。レトロゲームから最新ゲーム、戦略SLGから格ゲーまで、幅広いジャンルのゲームをプレイする。
Twitter:@sososo291
ブログ:sososo activity