海外フォーラムに投稿されたスレッド「Do you think Let's Plays boost sales and visibility or cost companies sales(ゲーム実況プレイはセールスや認知度、企業の売上を高めるだろうか?)」では、そんな「実況プレイ」文化の商業的効果についてフォーカスを当てた「海外ゲーマーの声」が多く寄せられています。
口火を切ったスレッド投稿者いわく「私の知り合いは実況プレイ映像を見るのみで、今やまったくゲームを買っていない。実況プレイを観終わるか、あるいは満足するまで観てしまうので買いたがらないのです」とのこと。シナリオや映像主体のゲームやさほど操作が求められないゲーム、その上でリプレイアビリティーが高くない作品であれば頷ける理由にも感じられますが、投稿者は「一部のメーカーは実況プレイによって商業的損失を被っている」とも見ているご様子。ゲームを買わずともゲームの本質的な体験を得ることができるのなら、ある意味当然の発想とも言えるかもしれません。
その一方で、「Pew Die Pieが『Skate 3』実況プレイを投稿したときには、リリース後数年が経っているにも関わらずUKチャートに入ったこともあった。実況プレイヤーはインパクトを与えることがあるし、おおむね良好なもの」と、ゲーム実況プレイが与える経済効果をポジティブに認めるユーザーも現れています。特に『Five Night at Freddy's』『Goat Simulator』などは「有名実況者によって脚光を浴びた」とも評されていますが、やはり「全体を見通した上で、大きな影響が出ているとは思えない」といった声も一定数現れています。
また、『Undertale』開発者アンケートの40%を後押しするかたちで、「正直言って、プレイするのがダルいと思ったらその代わりに実況プレイ映像を見ることがある」「買うほど興味がないゲームは実況プレイ映像で済ませてしまう、そんな人が大半を占めているのでは?」と語るユーザーも。このような声を踏まえた上で、「小規模なタイトルなら大きな経済効果が見込めるだろうけど、ビッグタイトルや古いゲームはそうはならないと思う」「きっと『Halo』や『アンチャ』『Fallout』シリーズの実況プレイはまるで影響がないでしょう。だけど、インディーゲームなんかは凄まじい影響があるでしょうね」と分析するコメントも寄せられています。
セールスに直接的な影響があるかは定かではありませんが、ゲームイベントでの露出を始めとした「メーカー公認実況プレイ」も増えつつある昨今、ゲーム業界の変動を追う者にとっては重要なカルチャーとして注目する必要がありそうです。