6歳までに●●を味わえないと「心の折れやすい人になる」と判明...の画像はこちら >>

自分の子どもは、何があっても”折れない心”を持ってほしい。そう思うことはありませんか? すぐ心が折れてしまう子だと、受験や就職で失敗したときに立ち直れなさそうで心配ですよね……。

この心、実は6才までに”自分や人生への肯定的感覚”を味わっていないと育たないそうです!

教育カウンセラーの諸富祥彦先生は著書『子どもの心を救う親の「ひと言」』で、「いわゆる”折れない心”の種は、6才までに、”自分や人生への肯定的感覚”をどれほど味わえるか、にかかっている」と語っています。

これ、とても重要なことですよね。そこで今回は、本書から”心が折れやすい人間になってしまう”NG子育てについて、お伝えします。

■6才までの子に過剰なしつけは絶対にNG!

まず、諸富先生は「子育てには3つのステージがある」と言います。それは、(1)0~6才の”心の土台づくり期”、(2)6~10才の”しつけ期”、(3)11~22才の”自分づくり”の3段階。

(1)はとにかく親がひたすら愛情を注ぐことが大切な時期、(2)は社会的なルールやマナーを学ばせる時期、(3)は一歩下がって見守る時期だそうです。

そして本書の中では、この(1)0~6才の”心の土台づくり期”に、”過剰なしつけ”だけはやってはいけない、と警告しています。例えば、人前で「みんなの前で恥ずかしい!」と大声で叱ったり、「いい加減にしなさい!」と小突いたり……。

しつけのやりすぎは、絶対にやめましょう! NGな理由は、以下の通りです。

「こういったことがくり返されると、親御さんは”しつけ”をしているつもりでも、お子さんは”僕(私)は愛されてないんだ” ”僕(私)は、いてもいなくてもいい、価値のない存在なんだ”と感じて、自己否定的になり、”心の折れやすい人間”になってしまいます」

6才以下の子どもは、悲しい気持ちになっても素直に伝えられるとは限りません。よって、厳しくしつけるのは「6才から」としっかり頭に入れてください。時期ごとのギアチェンジを間違えないようにしましょう。

■6才まではとにかく愛情を注ぐことが大事

冒頭でも挙げた”自分や人生への肯定的感覚”は、”生きることに対する肯定的感覚”とも言われています。

この感覚は、将来何かつらいことや大変なことがあったとき、「でも大丈夫」「もうちょっと頑張ろう」などと思える“自己回復力”(レジリエンス)になっていきます。そのため、6歳までの子どもにたくさん味わってもらう必要がある、というわけです。

繰り返しになりますが、これがないと大人になって仕事の失敗や家族のもめごとなど、何か困難なことに直面したとき、心がポキンと折れて「もうダメ」となる可能性があります。

「こんな大人にしたくない!」と思うなら、ぜひ6才まではしつけ以上に愛情を注ぎ続けてください。

もちろん、人間として最低限のルールを身に付けさせることが悪なのではありません。

むしろ非常に大事なことです!

しかし、諸富先生は「それ以上に大切なのは”私は愛されている。私はこの世界に歓迎されている”とお子さんが感じられる子育てをすること」と主張しています。

よって、とにかくペタペタと触ったり、ギュッと抱きしめたり、たくさん「世界でいちばん大事」と囁いたりしてあげましょう。すると、肯定的な自己イメージが心に育まれて、”自分や人生への肯定的感覚”を味わってもらうことができますよ!

なんと、6才までに過剰なしつけをすると”自分や人生への肯定的感覚”が育たず、心が折れやすい人間になりやすいなんて、ビックリですよね。あなたのしつけは今、大丈夫ですか?

ぜひ自分の心の土台を作る時期だけは、子どもが「私はこの世界で歓迎されているんだ」「私は愛されるに値する人間なんだ」と感じるような子育てをしていってくださいね!

【参考】

諸富祥彦(2011)『子どもの心を救う親の「ひと言」』 青春出版社