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夏に向けて、さまざまな野菜が旬を迎えますね。

ですが、普段当たり前に食べている野菜のなかでも、部位や収穫の時期などによっては毒をもつものもあるんです。

例えば“じゃがいもの芽には毒があるからキケン!”は有名な話。

実は他にも、食べたらキケンな野菜があることをご存じですか?

今回はそんな知っておくと安心な“キケンな野菜”についてお話したいと思います。

おいしい旬野菜にも毒が!? 食べるとキケンな収穫時期や部位

スーパーでの購入以外は注意すべき野菜とその部位

(1)トマト

夏においしい野菜と言えば、トマト! 甘酸っぱくてみずみずしくて筆者も大好きです。

でも「トマトに毒がある」と聞いて驚く方は多いのではないでしょうか。

真っ赤に熟したトマトの果実は問題ありませんが、未熟でまだ青さが残るトマトは注意が必要。葉や茎、未熟な果実に毒性が含まれ、食べ過ぎると腹痛や下痢を引き起こします。

スーパーで青いトマトを売っていることはほぼありませんが、家庭菜園をしている方や、学校でお子さんがトマトを育てているなんていう場合は特に気をつけてください。

(2)インゲン豆

金時豆など種子を食べるもの、若いうちにさやごと食べるサヤインゲンなど、いろいろな種類があるインゲン豆。サラダや料理の彩りとして活躍しますね。

そんなインゲン豆の“豆”には毒性があります。

十分に加熱して食べれば問題ありませんが、生のままで食べたり、加熱不足の場合、ひどい吐き気、下痢、腹痛を引き起こします。

乾燥させたインゲン豆を使う場合、水に十分浸してから、沸騰状態で柔らかくなるまで十分煮てから調理することで安全に食べられます。

(3)ズッキーニ

日本でもすっかりおなじみとなったズッキーニ。焼いても煮込んでもおいしい野菜ですね。

しかし、ズッキーニを食べてゴーヤ以上に「苦い!」「渋い!」と感じた時はご用心。すぐに食べるのを止めてください。

まれに、通常にはない強い苦みや渋みを感じるズッキーニがあり、この苦み・渋み成分が食中毒症状を引き起こすと言われています。この有毒成分は加熱してもなくならないので、おかしいと感じたら食べないことが一番です。

また、ズッキーニだけではなく、キュウリ、かぼちゃ、ヘチマ、冬瓜、メロン、スイカなどのウリ科の植物全般に含まれる有毒成分なので、あわせて注意しましょう。

(4)モロヘイヤ

エジプト語で“野菜の王様”という意味をもつモロヘイヤ。

茹でて刻むとネバネバし、お浸しなどにするとおいしいですね。

モロヘイヤはまだ“熟しきらないうちの葉”を食べる野菜ですが、注意が必要なのは種子や茎。

スーパーや八百屋などで売っているものは収穫期を迎えたものなので安全と考えてほぼ問題ありませんが、収穫期を迎える前の若葉や、収穫期を過ぎて完熟した種子や茎から毒が確認されているとのこと。中毒になると牛が死んでしまうほどの毒です。

いかがでしたか?

これら有毒成分は、害虫を寄せ付けないための自己防衛であることも。そう考えると「なるほど!」と思いますよね。

家庭菜園で栽培したものなど、お店で買ったもの以外を食べる場合は特徴をよく調べ、正しい知識をもって食べることをぜひオススメします。

知っておくと安心な、キケンな野菜のトリビア。安全においしく自然の恵みをいただきましょう。

【参考・画像】

※ 有毒植物による食中毒に注意しましょう – 厚生労働省

※ 有毒植物による食中毒に注意 – 食の安全・安心わかやま(和歌山県ホームページ)

※ 国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

※ ズッキーニで食中毒症状 岡山県内14人、苦味成分原因か – 山陽新聞社

※ ククルビタシンが原因と強く疑われた事例について – 岡山県ホームページ

※ Iakov Filimonov / Shutterstock