そんなタイプの人たちによると、元々「アオカン」とは、野宿することを表す言葉だったのが、「青天井の下の邯鄲かんたん(コオロギ科の昆虫)」が縮められて、「アオカン」となったと考えています。
また別の一団では、中国の故事である「邯鄲の夢(かんたんのゆめ)」と結びつけて解釈したがる人たちもいるようです。
■「邯鄲の夢」…どんな故事なの?
そもそも「邯鄲の夢」とはどんな故事なのでしょうか?
あるとき出世を望んだ邯鄲という都を訪れた青年が、栄華が想いのままになるという枕を借りて栄枯盛衰50年の人生を夢に見ました。ところが目が覚めてみると眠る前に頼んでおいたお粥がまだ炊き上がっていなかった、というのがこの「邯鄲の夢」の内容です。
また、「邯鄲の夢」という言葉には、枕の隠語として「邯鄲」が用いられており、そこに青空か青天井が加わることで「青邯」になったという説もあります。
いずれにしても、これらの考え方によると、性交における男性の性的絶頂が短すぎるため、その短さに結びつけられたものととらえられています。そうして、「邯」がいつしか「姦」になったとされています。
■住宅事情の悪かった時代は屋外の性交は多かった?
住宅事情の悪かった時代においては、家族の目を避けるために屋外の(当然人目につきにくい場での)性交が普通に行われていました。
野外、銭湯、出会茶屋?江戸時代はどのような場所で愛を営んでいたのでしょう?
現代の日本の社会においては、逆に他人の目に触れる可能性が高くなる行為であり、公然と行えば刑法174条公然わいせつ罪で罰せられてしまいます。

ちなみに筆者は、他に「~姦」とあるもので、色にちなんだ言葉はないかとおもって探してみましたが、見当たらず、残念ながら、赤、黒、黄などは存在しないようです。
参考:刑事弁護人のための隠語・俗語・実務用語辞典
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