そこで、今回の記事では、そんな東京の地名に関して、知っていると誰かに思わず話したくなる雑学をご紹介していきたいと思います。
【前編】の記事はこちらから↓
大田区はなぜ「太」田区じゃないの?思わず自慢したくなる東京の区名・地名に関するトリビア【前編】
■銀座という名前にはおもしろさがたくさん隠れている!

銀座四丁目交差点の夜景
東京にはさまざまな特徴を持つ場所がたくさんありますが、「銀座」というのはやはりほかの場所、地域とは一線を画す雰囲気を未だに持っているのではないでしょうか。銀座に来るときにはちょっとおしゃれする、自分へのご褒美に銀座で買い物をする……などなど。
そんな銀座ですが、名前の由来は江戸時代までさかのぼります。江戸時代の1612年、銀貨鋳造所が駿府から江戸へと移されました。この役所は「銀座役所」と呼ばれていました。
その名前が地域に定着したことにより、1869年の「江戸町名改正」の際に正式に銀座が地名となりました。
ちなみに、江戸時代の規定通過は銀貨に加え、金貨や銅銭もありました。金座は静岡市葵区金座町、銅座は長崎市銅座町という地名でそれぞれ残っています。
なお、当時、銀座役所で働く人は羽振りが良く、経済的にも豊かな人が多かったといいます。このことから、銀座役所周辺には呉服店などの商業施設がならびました。このおもかげ・雰囲気は、現在の銀座にも残っていますよね。
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■歌舞伎座がないのに「歌舞伎町」という名前の理由とは?
東京のなかでもとりわけ華やかな新宿・歌舞伎町。しかし、歌舞伎座があるのは東銀座です。歌舞伎町という名前の由来は、昭和にさかのぼります。歌舞伎の劇場「菊座」を含め、芸能施設をつくろうという都市計画が登場。しかし、財政的な理由から、計画は頓挫してしまいました。名前だけ残され、その後、新宿コマ劇場が建設されました。
■隅田川があるのになぜ「墨田」区?
最後にご紹介するのは東京東部の墨田区。このエリアには花火大会でも有名な隅田川がありますが、「隅田」と「墨田」で漢字が違いますよね。この理由には諸説あるようですが、名前がつけられた当時「隅」という字が1946年11月に内閣告示された当用漢字表のなかに含まれていなかったから、という説があります。
また、当時は今の隅田川は荒川の支流という立場であり、「隅田川」は法律で正式な名前とされていなかったから、という理由もあります。
いかがでしたか?この記事が、みなさんが少しでも日本文化や歴史の面白さに興味を持つきっかけになれば嬉しいです。
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