■力士にまつわる「聞くに聞けない」アノ疑問

相撲と言えば、大きな身体の力士たち。そんな彼らには、以前より「ある疑問」が持たれているのを、皆さんはご存知ですか?

それは「お相撲さんて、自分でお尻拭けるの?」というもの。


巨漢力士って自分でお尻拭けるの?気になるけどなかなか聞けない...の画像はこちら >>


中には「巨漢力士は自分でお尻を拭こうとしても届かないから、付き人に拭かせている」と思っている方もいるようですね。

気になるけれどもなかなか確かめる機会のないこの噂、真相はどうなのでしょうか?

■結論としては「自分で問題なく拭けます!」

大相撲の世界では、十両以上のいわゆる「関取」には「付き人」が付きます。彼らは関取の荷物持ちからお風呂の世話まで、日常生活の世話全般を行います。

付き人の人数は、関取の番付が上がれば上がるほど増え、最高位の横綱になると10人以上の付き人を従えていることもあります。だから横綱は、お風呂に入る時も両手を広げて立っているだけでいいのだとか。

巨漢力士って自分でお尻拭けるの?気になるけどなかなか聞けない力士のトイレ事情


そこまで至れり尽くせりなら、巨漢の関取は付き人に当然のごとくお尻も拭かせているのでは?と思われるかもしれませんね。

ところが実際は、そこまではしないとのこと。なぜならば、力士は一般の人とは違い、身体能力も柔軟性も極めて高いからです。

■力士は身体能力が高いんです

たとえば、力士が入門してまず習得しなければならないのが「股割り」「四股」「蹲踞(そんきょ)」などの基本動作です。

力士は前相撲から横綱までみんな何気なく行っているように見えるこれらの動作ですが、実際に私たちがやってみると、きちんと行うのは意外にも難しいことに気づくでしょう。

力士は巨体でも、「股関節を180度開いて腰を下ろしキープする」という一般人なら太ももがプルプルしてしまうような動作が、難なくできるのです。

最近では「四股エクササイズ」「蹲踞ポーズで美脚と美尻をつくる!」など、相撲の基本動作が健康やボディラインのためのエクササイズとして注目されることもあります。
(参考)

現役時代は体重200キロを超える巨体で注目された元大関のKONISHIKIさんも「お尻は自分で拭くことができる」と言っていたそうです。確かにそれだけの身体能力と柔軟性があれば、「自分のお尻が拭けない!」ということはあり得ないでしょう。

「巨漢力士は付き人にお尻を拭かせている」というのは、どうやら都市伝説だったようですね。

■「力士サイズ」のトイレはある!

ちなみに巨漢力士は、お尻を拭くことは問題なくても、トイレのサイズが物理的に小さいという問題には直面するようです。先述のKONISHIKIさんは飛行機内で、羽織や下着を脱いでパンツ一丁でトイレに入ったことがあったといいます。

そんなこともあり、両国国技館の建設の際には力士たちの支度部屋のトイレに、通常の便器より幅5cm・長さ7cm・高さ2cmほど大きくて便座も厚く頑丈な「力士用便器」が設置されました。

TOTO社製のこのビッグサイズの便器は、北九州のTOTOミュージアムで実際に見ることができますので、興味のある方は足を運ばれてみてはいかがでしょうか?

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