「つみたてNISA」が20代、30代をはじめとした投資期間が長く確保できる世代に浸透してきている。毎月自動引き落としで決まった日に決まった金額だけ投信を買っていく。

何年も運用していくと利益が出てきてどこかのタイミングで売却したときも利益にかかる税金がかからないというのだから、なんとも個人投資家には有難い制度だ。

そんなぼくはつみたてNISAと似てるけど、ちょっと違うiDeCoを2020年に始めてみた。久しぶりに口座を開けたので、その結果をお知らせすると共に、iDeCoの強みを紹介したいと思う。

運用開始から7か月 iDeCoで増えたのか?

さっそく、管理画面にログインしてみた。毎月2万3000円が口座から引かれている。運用開始から7か月経過したので合計で16万1000円を投資に回したことになる。

気になる2月1日時点での資産状況が、以下の画像。

資産残高が16万5356円となっている。資産残高から拠出金累計の16万1000円を差し引いた金額が損益4356円となっている。資産残高は毎日変動するから損益も毎日変動する。2月1日ではプラスになっているということだ。

何を買っているのか?

ぼくが買っているのはeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)という商品で、米国株投資のブームが来ていることもあり人気な商品だ。

米国の株式に投資し、S&P50指数(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果をめざして運用するファンドだ。米国の主要企業に低コストで投資でき、また業界最低水準の運用コストを目指し続けるという方針が長期投資に向いていると考えたので、この銘柄だけをたんたんと買っている。

取り扱いが開始されてからの3か月ごとの基準価格の推移を見ても、順調に上昇しているのが見てとれる。とにかく順調だ。

最大の強みは年1万2000円の節税効果

ここまでの話だけだと毎月2万3000円をつみたてNISAでeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)に投資しているのと同じだ。どちらも利益にかかる税金は非課税だ。

でもiDeCoの強みはこれだけではない。投資した金額が所得から控除されるのだ。

どれぐらいの節税効果があるかはiDeCo公式サイトで簡単にシミュレーションすることができる。たとえば38歳のぼくの場合、平均年収522万円だとすると、どれぐらいの節税ができるのか試算してみた。

1年間でiDeCoを利用した場合としない場合を比べて、所得税は2万7600円、住民税は2万7600円で、合計で5万5200円、本来払うべき税金が少なくなるという結果が出た。

このような節税効果は、つみたてNISAにはない。

ぼくがiDeCoで投資に回している金額は月々2万3000円×12か月=27万6000円だ。運用成績とは関係なく約28万円投資して税金が約5万5000円安くなっているのだから、見方を変えれば毎年必ず約5万5000円の利益を出す投資をしていることになる。

すごい......。もちろん、iDeCoは老後資金なので引き出せるのは60歳以降であるという条件付きの運用にはなるが、それを差し引いても老後のための資産形成として、ありがたい制度だと感じる。まだ始めていない人も、一度検討してみてはいかがか。(あっきん)