通勤中は車、電車などに座り、デスクワークの仕事をしていれば、勤務中も座りっぱなし。家に帰ってもテレビやパソコンの前に座ってダラダラ過ごし、気づけば午前様なんてことも。1日14時間以上も座っているのが日常という人もいるかもしれません。
1日に6時間座る生活を続けていると、たとえ日常的に運動をしていたとしても、1日に3時間しか座らない生活の人に比べて15年以内に死ぬ確率が40%増えるとのこと。また、デスクワーク中心の仕事をしている人は、立ち仕事が中心の人に比べて心臓病になる確率が2倍に高まるそうです。
「座る」がカラダに与える変化座れば脳や脊髄から足の筋肉に送られる電気信号が滞って、代謝によるカロリー燃焼率が毎分1kcalほどまで下がり、脂肪を分解する酵素「リパーゼ」の中性脂肪の脂肪燃焼率も90%低下するとともに善玉コレステロールが減少します。また、座ってから2時間が経過すると善玉コレステロールが20%減り、24時間経過した後ではインスリンの効果が24%減って糖尿病のリスクが上昇することもわかってきました。
さらに、人体の解剖学的見地から見ると、椅子に座れば臀部(でんぶ)から後大腿部にかけて体重の圧迫を受けます。後大腿部には、太い静脈が通っています。その静脈は、総大腿整脈と、そこから分岐する深大静脈や浅大静脈が膝後ろへ走っています。それらの血管が圧迫されることで、血流が悪くなり、主に膝の裏側に血栓ができやすくなります。また、下肢に酸素や栄養が運ばれ難くなります。