欧州では新型コロナウイルスの感染拡大が続いているが、ウイルスの“二次被害”とも言うべき死者が出てしまった。
3月22日、英キングズ・リン在住のウェイトレス、エミリー・オーウェンさん(19)が病院で息を引き取った。
自殺直前、彼女は同紙に姉のアナベルさんに胸の内をこう明かしていた。
「パンデミックのせいで世界がどんどんせまくなって、計画が台無しにされて、屋内に閉じ込められることにもう対処できない」
アナベルさんのFacebookによると、エミリーさんは4年前に高機能自閉症と診断されており、ウイルスの蔓延を原因とした世界情勢の変化にひどく戸惑っていたという。
「エミリーはコロナウイルスそのものについてももちろん心配していましたが、未知の恐怖と他者からの孤立が精神衛生に及ぼす悪影響をより不安がっていました。彼女は自閉症であることを誰にも知られたくないと話していましたが、もう彼女は逝ってしまった。だから、自閉症にはいろいろな形と程度があるということをみなさんに知ってほしい」。
エミリーさんは12歳のときに臓器ドナーとして登録を済ませていたため、子ども3人を含む4人の患者に臓器が提供されたという。