「わたし、進学校の出身なんです。でも、『大学で学びたいことはないな。
こう語るのはグラビアアイドルのちとせよしの。佐賀県出身の彼女は現在21歳で、上京してもうすぐ3年目となる。その愛くるしいルックスを武器に昨今は『有吉反省会』や『マツコ会議』(ともに日本テレビ系)などのバラエティにも進出。今年9月には『デカ盛りハンター』(テレビ東京系)で大食いに挑戦する姿も話題となった。
ちとせは人気急上昇中のグラドルだが、デビュー前は会社員だったという経歴を持つ。それも鉄工所で、唯一の女性として仕事に精を出していたという。
「主に倉庫を建てる会社でした。なので、鉄骨の重量から予算を算出したり、ボルトの発注をしたり。ヘルメットをかぶって作業着を着て、安全靴を履いて現場に行ったり。図面を見ながら、指示を出すこともありました。
さらに、力仕事もお手の物!
「ボルトがいっぱい入った重い箱を運んだり、鉄骨を打ち込んだりもしていましたね。学生時代、陸上部のマネージャーをしていたときに、砲丸投げ選手の投げた砲丸を投げ返していたんです。なので、力仕事にも抵抗はありませんでした」
鉄工所時代を回想し、「つらかったことは何一つなかったですね! みんなから“よっちゃん”って呼ばれて可愛がってもらいました」と笑顔で振り返るちとせ。仕事にやりがいも感じていたようだ。
「社員さんのミスで現場が揉めそうになったことがありました。結果的に丸く収まりましたが、とび職人のかたに『よっちゃんがいなかったら喧嘩になっていたよ』って言われて(笑)。あとはやっぱり自分の関わった建物が完成した瞬間。感慨深い気持ちになりました」
■安定を捨てることへの不安も後悔もない
ちとせはインタビュー中、背筋を伸ばしハキハキと答える。仕事そのものを楽しんでいたこともあり、ゆくゆくはキャリアウーマンになっていたかもしれない。しかし、彼女には諦め切れない“夢”があった。それは芸能界で活躍するということ――。
「仕事の合間に、福岡に出向いてはポートレートを撮ってもらっていました。
すると、あるとき現在の所属事務所からSNSを通してスカウトが。そして、1st DVDの撮影日も決定。着実に“夢の舞台”へと向かい始めた彼女は、ついに上京を決意する。
「佐賀から芸能界を目指す子は珍しいので、周囲から絶対反対されるだろうなと思いました。なので、“上京するしかない状態”を作れるまで誰にも内緒で準備を進めていました。鉄工所では、社長と現場に行く車のなかで『私、芸能活動に興味あるんですよね』と匂わせたり(笑)。だからなのか『上京します』と伝えたとき、社長は『若いうちはやりたいことをやったほうがいいよ!』と背中を押してくれました」
しかし、会社員とは違い芸能界は不安定な世界だ。安定を捨てて転職することに不安はなかったのだろうか?
「それよりもワクワクする気持ちしかなくて! それにもし芸能のお仕事が苦しくなったとしても、佐賀と違って東京なら仕事はそこら中にあると思っていました(笑)。後悔も全然ありませんよ。
母は当初、かなり心配していました。
■会社員がグラドルになる鍵はSNS?
近年ちとせ以外にも、就職経験のあるグラドルを見かけるようになった。彼女たちは看護師や総合商社でのOLといった経歴を持ち、さらにOLとして働く合間をぬって仕事をする”二足の草鞋グラドル”も。「会社員経験をもつグラドルは増えている?」と聞くと、ちとせはこう述べた。
「そう感じます。やっぱりSNSの影響が大きいんじゃないかな。SNSを通して有名な方と会話できますし、芸能界が今まで以上に身近なものになりました。それに私みたいに、SNSで写真をアップしていたらスカウトされるケースもあります。『仕事を辞めてグラビアをやっています』っていう子が増えたことで『わたしもやってみたい!』っていうひとはもっと増えるんじゃないかな」
そんなちとせは今月7日に13代目サガミオリジナル002宣伝大使に就任したばかり。“宣伝大使史上最年少”となるちとせは「名だたる先輩グラドルのみなさんの跡を継ぐことができて光栄に思います」として、こう続ける。
「就任するとSNSでお知らせしたとき、『清純派グラドルなのに?』といったコメントがあったのも事実です。でも若い年代の妊娠相談件数が増えていると聞き、改めて日本の性教育は遅れているんだなと実感しました。それに『不倫相手に中絶を求める』といったニュースも今年はいくつかあって、心を痛めていました。
さらに今後について「佐賀県を代表する芸能人になりたい。『秘密のケンミンSHOW』も狙っていますよ(笑)」と意気込みを見せるちとせ。このまま芸能界に“永久就職”となるか?