2023年に配信されるNetflixドラマ『極悪女王』。1980年代に女子プロレスブームを巻き起こした「極悪同盟」の中心メンバー・ダンプ松本(61)の半生を描いた物語だ。

6月30日、その主人公であるダンプ松本役を、芸人のゆりやんレトリィバァ(31)が演じると発表された。

だが今年1月、本誌はその情報をいち早く報じていた。その際、本誌の取材に応じたダンプ松本は、「ゆりやんちゃんには、ファンからも嫌われるほどの“悪”になりきってほしい。恥ずかしがらず、自分で見ても『コイツ嫌だな』と思うくらい頑張ってほしいです」とエールを送っていた。

“本家”からも期待が寄せられるゆりやん。そんななか、注目を集めているのは役作りのために体重を28キロも増量させたこと。主演を演じるにあたって、ゆりやんは《体重は現在65キロから93キロになりましたが、体も元気で、ほぼ毎日トレーニングをして大きくなっていく体が可愛すぎて楽しいです!》とコメントしている。

『極悪女王』の製作が発表されたのは昨年11月。つまり、ゆりやんは役作りのために短期間で28キロも増量させたことになる。

一方で、ゆりやんは’18年末からダイエットに取り組み、最大で110キロあった体重から45キロも減量したことでも話題になった。

ゆりやんがダイエットを始めたきっかけは、’19年3月に放送された『ドSトレーニング芸能人が3ヶ月ダイエットに挑戦』(フジテレビ系)での企画。番組を通じた“運命の出会い”が、いまの彼女に大きく影響を与えているという。

「ゆりやんさんはこの番組で、パーソナルトレーナーの岡部友さんと出会いました。岡部さんの指導のもと、食事制限やトレーニングに励んでダイエットを成功させたのです。ところが企画が終わると、徐々にリバウンドしてしまい……。

落ち込んだゆりやんさんは、岡部さんに『もう一度指導してください』とお願いしたそうです。それからは二人三脚でトレーニングに励み、最大で45キロも減量させたのです。今回、プロレスラー役を演じるために体重を増やしましたが、ゆりやんさんが“師匠”と呼ぶ岡部さんの指導のもと、健康を維持しながら増量させたようです」(テレビ局関係者)

■短期間で体重を増減させる危険性は?

パーソナルトレーナーの指導のもと、健康を保ちながら体重を増減させたゆりやん。最近では華原朋美(47)も、今年の元日から26キロも体重を落としたことで話題を呼んだ。

しかし、なかにはそのような芸能人を真似て、“自己流”で体重を落とそうと頑張ってしまう人もいるかもしれない。短期間での大幅な体重の変動は、体にどのような負担がかかるのだろうか? そこで本誌は、ダイエットエキスパートの和田清香さんに話を聞いた。

まず、「ゆりやんさんの場合、きちんとしたプロのトレーナーや専門家の指導のもと、適切な運動と食事によって体重を減らしたり、増やしたりしているとのことなので問題はないと思います」と前置きした上で、和田さんは“自己流”でダイエットを行う危険性についてこう話す。

「米国のブラウン大学附属病院の研究チームによる調査によると、体重を5kg以上減らした後で元に戻した女性は、体重が安定している女性に比べ、心臓突然死のリスクが3.5倍に高まることがで明らかになったようです。

また、米国のオレゴン州立大学の研究によると、迅速で顕著な減量は骨量や筋肉の減少の引き金にもなるとのことです。

特に骨量の低下は、閉経後の女性や高齢者ですと、骨折リスクを高め生活の質に重大な影響を及ぼす可能性があります。さらに一度骨量を減らすと、その後、体重が増えても減った骨量は戻らないことが多くあります」

さらに極端なダイエットは、女性にとって深刻な体調不良をもたらすことも予想されるという。和田さんは、こう解説する。

「女性は月に3kg以上落とすような極端なダイエットをすると、ホルモンバランスが乱れて月経不順になったり、無月経になってしまったりすることがあります。それと同時に、極端な食事制限により体重を増減させると腸内環境も乱れるため、免疫力の低下、便秘、髪や肌へのダメージ、自律神経の乱れによる心の不調などの原因にもなります」

その上で、和田さんはこうアドバイスをする。

「ダイエット目的の場合でも、目安として、1か月に0.5~1キロ、3カ月で1.5~3キロ。1年では5キロ程度のペースで、ゆっくり減らしていくとリバウンドが起こりにくくなります。

ダイエットや生活習慣改善のために行動の目標を立てても、ハード過ぎて実行できないと自己嫌悪に陥り、それがストレスとなって続かない人も多いので、そうならないために、無理なく続けられる目標を立てることも大切です」

健康を損なっては元も子もないダイエット。焦らずに取り組むことも大切なようだ。

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