栃木県那須町の河川敷で会社役員夫妻の遺体が見つかった事件は、複数の人物が関与していたことが続々と明らかになっており、いまなお捜査が進められている。そんななか、夫妻の長女の内縁の夫で、5月7日に死体損壊容疑で逮捕された関根誠端容疑者(32)が、一連の事件の「首謀者」とみられている。

「被害者の宝島龍太郎さん・幸子さん夫妻は、東京・上野で十数店舗の飲食店を経営しており、関根容疑者はその一部の店舗の運営を任されていました。しかし、最近では経営方針をめぐり対立していたとされています」(全国紙記者)

今回の事件ではすでに、遺体処理の「指示役」とみられる佐々木光容疑者(28)、遺体を搬送するための車などを手配したとされる平山綾拳容疑者(25)、そして「実行役」とみられている姜光紀容疑者(20)と若山耀人容疑者(20)の4人が死体損壊容疑で逮捕されている。被害者夫妻と面識がなかった4人の容疑者は報酬が目的だったとされており、佐々木容疑者は「1千万円超の現金を受け取った」と供述しているという。

被害者夫妻は4月15日の夜、不動産会社役員の前田亮容疑者(36=死体損壊容疑で逮捕)が運転するレンタカーで東京都品川区にある空き家を訪れており、その後実行役の2人から暴行を受けたとみられている。

“家族”を殺害する残忍な犯行を主導したとされる関根容疑者とは、いったいどんな人物なのかーー。

「当時はちょっとやんちゃな印象こそありましたが、まさかこんな痛ましい事件にかかわるなんて……。

信じられません」

そう話すのは、関根容疑者の中学校時代の同級生だ。

「彼は野球をやっていて、私たちの学校の男子生徒の中では数少ない坊主頭でした。珍しかったので覚えています。あのころは背が低いほうで、運動会のピラミッドではいちばん上に立っていました。元気で目立つ生徒でしたね。休み時間になると仲間と騒がしくはしゃいでいて、それも印象に残っています」

この同級生によると、関根容疑者は当時、ある“トラブル”に関与したことがあるという。

「関根容疑者は中1のころは野球部に入っていたのですが、そのころ野球部内である部員のグローブが無くなり、騒ぎになったんです。それが中古品として転売されたのですが、グローブを盗んだのは関根だったようなんです。たしかそれで警察に補導されたんじゃないかな。そんな事件もあり、野球部は辞めてしまいましたが、外のクラブチームで野球は続けていたようです。中学卒業まで在学していました。その後の様子についてはわかりませんが……」

逮捕当時、関根容疑者は髪を伸ばし、首元にはタトゥーを覗かせていたが、この同級生によれば顔つきには当時の面影があるという。

“元気で目立つ野球少年”を犯行に走らせた背景には、どんな事情があったのかーー。全容の解明が待たれる。