「秋篠宮ご一家は7月30日に赤坂御用地内で、沖縄の小中学生から選ばれた『豆記者』と交流されました。悠仁さまは高校時代の修学旅行で訪れた沖縄で“星の砂”を見た思い出などをお話しになったとか。
そう語るのは皇室担当記者。
4月に筑波大学に入学された悠仁さま。ときには日曜日にも大学のイベントに参加されることもあり、キャンパスライフを謳歌されているようだ。だが、そのいっぽうで宮内庁内では懸念の声もささやかれているという。
ある宮内庁関係者によれば、
「いま悠仁さまの筑波大学へのご通学には、側衛(そくえい)と呼ばれる皇宮護衛官が付き添い、警視庁や茨城県警などが警護にあたっています。
しかし皇嗣職の宮務官やお世話を担当する職員は筑波大学に赴いておらず、宮内庁内では不安視している者も少なくありません」
秋篠宮家の宮務官は皇嗣ご夫妻の側近にあたり、東宮侍従や東宮女官と、ほぼ同等の立場となる。慣例であれば、皇嗣侍従や皇嗣女官と呼ばれたであろう役職だが、秋篠宮ご夫妻が性別を問わず宮務官と呼称を統一されたのだ。
この宮内庁関係者が続ける。
「天皇陛下や愛子さまが学習院大学に通われていたころは、たびたび東宮侍従や侍従職の職員がキャンパスに随行していたのです。いっぽうで悠仁さまのお姉さまの眞子さんや佳子さまのご通学には宮務官は付き添わず、側衛のみでした」
キャンパスでの侍従たちの任務は大学との連絡や折衝のみならず、周囲の学生とのコミュニケーションの円滑化、近年では写真流出対策など幅広い。
「大学構内で愛子さまの写真を撮影したカメラマンを発見した侍従職の担当者が、データの削除を強く要求したケースなどもあったそうです」(前出・宮内庁関係者)
天皇陛下の学生時代を知る人物はこう語る。
「たとえば陛下が学習院高等科に通われていたころは、のちに東宮侍従長になられた曽我剛さんが、いつも随行されていました。
われわれにとっては陛下が(東宮)侍従さんとごいっしょなのは、日常の光景でしたし、陛下のおそばにしっかりとした大人がいることで私たちにも安心感がありました。陛下とわれわれがいっしょに出かけるときも、まずは侍従さんからお話があったのです」
元宮内庁職員で皇室解説者の山下晋司さんは、
「秋篠宮家担当の皇宮護衛官には、宮内庁職員としての兼務辞令が発令されているため、側近事務も担います。公務には通常、宮務官が同行しますが、私的な外出では同行しないこともあります。
愛子内親王殿下の通学には侍従職職員が同行し、悠仁親王殿下の通学には宮務官などの皇嗣職職員が同行していないのであれば、それは内廷皇族と宮家皇族というお立場の違いと、秋篠宮殿下のお考えによるものだと思われます」
だが悠仁さまの“ゼロ侍従通学”は、大学生活に影を落とし始めているようだ。
「7月31日に発売された『週刊文春』が、悠仁さまが、電車で通学されていることを報じています。秋篠宮邸から筑波大学までは約70キロ、車では1時間半ほどかかります。報道によれば、“何度か朝の渋滞に巻き込まれ、講義開始時刻に間に合わないことがあった”ため、電車通学も併用されることになったそうです。
ラッシュ時の駅や電車での警護に、担当者たちはかなりの緊張を強いられているとか。 実は悠仁さまの遅刻が多いことについては、筑波大学内でもささやかれていました。
悠仁さまは熱心にバドミントンサークルに参加しており、夜の9時まで練習されていることもあります。それからお食事に行ったり、寮で生活しているご友人の部屋を訪ねたりしているようで、深夜まで大学近辺にいらっしゃることもあるのです。宮邸へのご帰宅は深夜1時、2時になってしまいますから、朝に起きられないこともおありだったのでしょう」(筑波大学関係者)
だが本来は警護担当者である側衛が、悠仁さまの行動に異議を唱えることは難しいという。
「宮務官ならともかく、側衛が『明日も講義があるのですから、早くお帰りになられては』などと申し上げることは立場上困難で、悠仁さまに付き従うしか選択肢はないでしょう。側衛の最大の任務は安全の確保ですから、ほかの業務まで手が回らないのが実情です。
悠仁さまご入学以来、筑波大学の一部の校舎への出入りが厳しくなったり、学生証の携帯を呼びかけられたりしています。“自由が失われた”と不満を持っている学生たちもいるようです。それこそ側近らがまめに大学に足を運んで、学生たちに違和感を覚えさせないよう、大学側と話し合うべきだったとも思います」
■紀子さまが職員に求める過重な責任
なぜ秋篠宮さまと紀子さまはかたくななまでに宮務官を大学に派遣しようとはされないのか。
「特に秋篠宮さまは“秋篠宮家は一宮家”というご意識が強く、天皇陛下や愛子さまの大学時代のような体制を敷くべきではないと、判断されているのでしょう。
また紀子さまも、職員に対して過重な責任を求められる傾向があります。いまでは側衛が、電車通学併用による負担が増え、また侍従のような役割も求められている状況ですが、“それも仕事のうち”とお考えなのかもしれません」(前出・宮内庁関係者)
この現状について静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんは、
「悠仁さまは皇位継承順位第2位です。それにもかかわらず、大学での体制が“一宮家のまま”ということに違和感を覚えます。宮内庁職員と兼務とはいえ、側衛だけでは、適切で迅速な判断ができるのかという疑問もあります。
また悠仁さまにとって大学生活は、自由を感じられる貴重な時間であり、ぜひ謳歌していただきたいです。ただ、ご活動が深夜に及べば、側衛や県警職員も警護体制を続けなければなりません。
前例のないご進学を決断された悠仁さま。その大学生活の試行錯誤はこれからも続く。