ついに会期も折り返しを迎えた「大阪・関西万博」。最先端の技術や各国の豊かな文化に触れることのできるパビリオンが集結する一大イベントとして注目されているが、実は“グルメ”も見逃せない楽しみの1つ。
しかし、気になるのは値段だ。何かと出費がかさむイベントで、なるべく手ごろな価格で珍しいグルメを楽しみたい人は多いだろう。
そこで本誌では、すでに10回以上万博を訪れ、様々な国の料理を実際に食べ歩いたトラベルライターの其田雪花氏に、味と価格のバランスが抜群な「コスパ最強の万博グルメ」を聞いた。
まず、マレーシアパビリオンの「ロティーチャナイ」(1814円)。
ナンよりも薄い「ロティー」という生地をカレーにつけて食べる「ロティーチャナイ」は、マレーシアのローカルグルメ。カレーはピリ辛のチキンカレーと、豆を使用したカレーの2種類が提供される。
「日本ではあまり浸透していないグルメなので、万博で食べるには最適」と其田氏。しっかりとお腹を満たせる主食で約1800円というのは、価格万博グルメの中では比較的お手頃だ。座って食べられる座席もあるが、テイクアウトして好きな場所で食べることも可能だそう。
続いて、フィリピンパビリオンの「ルンピアン・ビノンド」(1200円)。
フィリピンの中華街発祥のこのグルメは「ミンチしたエビと豚肉のエッグロール」として販売されており、其田氏によると「細長い揚げ春巻き」のようなグルメとのこと。
500mlペットボトルほどの長さのある細長い揚げ春巻きが4本入っており、1本あたり300円とコスパは抜群。屋外で販売されているため食べ歩きにおすすめで、小腹が空いたときにサクッと食べることができるそうだ。複数人で行った場合はシェアして食べることもでき、ひとりでしっかり食事として楽しむこともできる万能なグルメだ。
また、マルタパビリオンの「フティーラ」(1800円)もおすすめだ。
2020年にユネスコ無形文化遺産にも登録された、マルタの伝統的な食事「フティーラ」。万博では「ツナ・オリーブ・ケッパーのフティーラ」と「ベーコンと卵のフティーラ」の2種類が展開されている。
1800円と一見コスパが悪いように感じるが、其田氏いわく「ズッシリとボリューミーで噛み応えもあるため、一食でお腹がいっぱいになる」とのこと。レストランではなくフードトラックで販売する形式で回転も速いため、いろいろなパビリオンを制覇したい人にはタイパの面でもおススメだ。
また特に「ツナ・オリーブ・ケッパーのフティーラ」の方は其田氏曰く「お酒にも合う味」だそう。マルタパビリオンに立ち寄った際はそちらを楽しむのもよいかもしれない。
そして、外せないのはポルトガルパビリオンの「エッグタルト」(454円)。
運が良ければテイクアウトでも焼き立ての温かい状態で提供してもらえる「エッグタルト」。
焼き上がりのタイミングによって、テイクアウトでは売り切れている可能性があるが、レストランに入れば在庫があることも。レストランでは温めた状態で提供してもらえるため、時間に余裕がある際は腰を据えて舌鼓を打つのもよいかもしれない。
なにかと物入りな万博だが、高コスパなグルメでお得に巡ることもできそうだ。
【監修者プロフィール】
其田雪花
ライター。旅、ホテル、空港、クルーズ船、グルメにまつわる取材・執筆のほか、企業のプレスリリースやオウンドメディア記事の執筆、SNS運用、トラベルコンテンツに関するアドバイザー業も手がける。大手旅行会社・外資系ホテル・商社での勤務経験を経て、広報・デジタルマーケティング職も歴任。