残すところ2カ月あまりとなった大阪・関西万博。世界中の国々が集まるこの場所で楽しみたいことと言えば、やはり異国情緒あふれる数々の“グルメ”だろう。

そこで本誌では、すでに10回以上万博に通っており、様々な万博グルメを食べ歩いているトラベルライターの其田氏に「エキゾチックなグルメが味わえるパビリオン」について伺った。

最初に紹介するのは、ハンガリーパビリオンのレストラン「ミシュカ」だ。

ハンガリーで最も権威があるとされるレストラン「Dining Guide」で、年間最優秀賞にも選ばれたヴィダク・ゾルターン氏が料理の監修を行っているレストランだ。店名にもなっている伝統的な陶器「ミシュカジャグ」で彩られた店内に入れば、まるで海外にいるかのような気分を味わえる。

ほかのパビリオンに比べるとそこまで店内は混雑しておらず、ゆったりと落ち着けるレストラン。気軽な値段とは言い難いものの、万博に訪れた際はぜひ足を運んでみてほしい。

「冷製パプリカのカッテージチーズクリーム詰め」1,980円

レモンやパプリカパウダー、塩で調味された軽い触感のクリームチーズをパプリカに詰め、トマトサルサをアクセントに効かせた前菜。複雑かつ上品な味わいの一品だ。

「ホルトバージ風 肉入りクレープ(鶏肉)」3,280円

ハンガリー東部の町「ホルトバージ」の名前を冠した、郷土色溢れる食事系のクレープ。チキンカツをクレープ生地で包んだような、何とも日本人好みの一品。

「パプリカ風味のポテト、豚スペアリブ、きゅうりのサラダ」3,280円

大変柔らかく煮込まれた豚のスペアリブに甘みのあるソースがかけられた、こちらも日本人好みな味覚の一品。思いのほかあっさりと食べられる、上品な味が特徴だ。

次に其田氏がおすすめするのは、ポルトガルパビリオンのレストラン。

タコやアサリなど馴染みのある海鮮を“ヨーロッパ風”に味付けしたメニューが並んでおり、他のパビリオンに比べてもメニュー数が多く、スイーツだけでも6品用意されている充実ぶりだ。

「ラガレイロ風タコ」2,695円

ふっくら柔らかく火が通されたタコを、オリーブオイルやにんにくで味付けをした一品。シンプルな味付けのおかげで素材の味を楽しむことができるのもポイント。

「アルガルヴェ風ガスパッチョ」900円

トマトやパプリカ、玉ねぎ、にんにくなどの食材にオレガノの風味が加わった冷製スープ。ポルトガルの中でも温かい地方である「アルガルヴェ」の料理を意識して作られており、暑いこの時期にぴったりな一品だ。

そして最後はチェコパビリオンのレストラン「チェコ国立レストラン」。

「燻製ポークを詰めたブランヴォロべ・クネドリーキ」2,600円

燻製して風味を付けた豚肉を、クネドリーキというチェコの伝統的な茹でパンに詰めた一品。ニョッキのようにもちもちとした食感のパンとホロホロに煮込まれたお肉にカリッとしたフライドオニオンがトッピングされており、食感も楽しめるのが特徴的だ。

また、チェコパビリオンに訪れた際は是非ビール「ビール・ピルスナーウェルケル(1,450円)」も試してほしいとのこと。「ピルスナービール」発祥の地であるチェコ本場の味を、三種類の異なる注ぎ方から選んで楽しめるのはまさに万博ならではの体験だ。

人生に一度あるかわからない万博。

日本では味わえないような、異国情緒あふれるグルメに舌鼓を打ってみては?

【監修者プロフィール】

其田雪花

ライター。旅、ホテル、空港、クルーズ船、グルメにまつわる取材・執筆のほか、企業のプレスリリースやオウンドメディア記事の執筆、SNS運用、トラベルコンテンツに関するアドバイザー業も手がける。大手旅行会社・外資系ホテル・商社での勤務経験を経て、広報・デジタルマーケティング職も歴任。

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