「友和さんが主人公の義理の父親役で出演する映画『遠い山なみの光』が9月5日に公開されました。同作はノーベル賞作家であるカズオ・イシグロさん(70)の長編小説が原作で、カンヌ国際映画祭にも出品された意欲作です。
百恵さんは友和さんと一緒に見に行くそうです」(三浦家の知人)
11月で結婚45周年を迎える百恵さん(66)と三浦友和(73)。今でも頻繁に映画デートをしており、2人の関係は変わらない。
8月30日に放送された徳光和夫(84)がパーソナリティを務めるラジオ番組『徳光和夫とくモリ!歌謡サタデー』(ニッポン放送)に友和が『遠い山なみの光』の宣伝のためゲスト出演。
思い出の昭和歌謡TOP3を尋ねられ、橋幸夫さん(享年82)の『潮来笠』、沢田研二(77)の『勝手にしやがれ』を選出。そして最後に「山口百恵さんの『曼珠沙華』です」と語っていた。すかさず徳光が「失礼ですが、これは忖度ですか?」と質問すると、友和は「いえ、ファンです」とキッパリと答えていた。
『曼珠沙華』は、’78年12月にリリースされた山口百恵16枚目のスタジオアルバム『二十才の記念碑 曼珠沙華』のタイトル曲で、’79年3月発売のシングル『美・サイレント』のB面にも収録されている。
「恋する女性の情念が『曼珠沙華』では歌われています。アルバムの中の一曲として発表されたものが、のちにシングルのB面に収録されました。それほど『曼珠沙華』が素晴らしい曲だと評価された証拠でしょう。
同じアルバムに収録されている大ヒット曲『いい日旅立ち』ほどではありませんが、百恵さんファンにとって欠かせない人気曲です」(音楽関係者)
前出のラジオ番組で、友和は、同曲が発表された当時はすでに付き合っていたと明かし、「(ドラマなどの撮影の)合間に(百恵さんから)“こんな曲、今、デモテープであるんだけど聴いてくれる?”みたいなのがあって、(何曲か)聴かせてもらって。その中で本人が好きなのがこの曲で。
百恵さんにとっても、“最愛の名曲”のようだ。山口百恵の引退コンサートの構成を手掛けた演出家の宮下康仁さんはこう証言する。
「百恵さんがラストコンサートで、『とにかく私はこの一曲が歌えればいいの』と言っていたのが『曼珠沙華』でした。どの曲よりも全身全霊を込めて歌った曲という感じでしたね。だから僕の中では“あの歌イコール百恵さん”として残っているんですよね」
『曼珠沙華』には百恵さんと友和の原点が秘められているという。
「トップアイドルだった百恵さんは、’80年10月に『幸せになります』とファンに言い残して引退し、友和さんと結婚しました。
実は『曼珠沙華』のアルバム版では、百恵さんが『歌手の前に、人間でありたい』とナレーションをしているのです。百恵さんはこの考えを信条にしていたのではないでしょうか。
友和さんも、インタビューで“独り身だったらこんなに頑張っていない。家族がいるからちゃんとした人間でいようと思う”と語っています。
■「女性の情念を歌ったカッコいい曲です」
いまや『曼珠沙華』は三浦家の歌として受け継がれていた。
’19年に放送されたバラエティ番組『衝撃のアノ人に会ってみた!』(日本テレビ系)に長男・祐太朗(41)が出演した際、百恵さんの楽曲の中で何がいちばん好きかと聞かれて、『曼珠沙華』と回答。そして「女性の情念みたいなことを歌ってすごいカッコいい曲です」と説明していた。
「百恵さんの家にはカラオケルームがあるといわれています。
“人間であること”を大切にしている両親に育てられ、2人の好きな曲をたびたび耳にするうちに祐太朗さんも『曼珠沙華』を好きになっていったのではないでしょうか。祐太朗さんはライブなどでもたびたびカバーしています」(前出・音楽関係者)
次に『曼珠沙華』を歌い継ぐ“歌姫”もいるようだ。前出の三浦家の知人が明かす。
「祐太朗さんの妻で声優の牧野由依さん(39)は、海外での仕事などで数日間家を空けることがあると聞いています。そういったとき、百恵さんが3歳になる祐太朗さんの娘さんの面倒を見るため、祐太朗さん宅を連日訪ねることがあるそうです。孫娘さんにメロメロで、会うたびに、自らチョイスしたお洋服やお菓子をプレゼントしているといいます。
また孫娘さんは最近、教育エンターテインメント番組『おかあさんといっしょ』(NHK Eテレ)にハマっていて、百恵さんが一緒に歌うこともあるそうです」
孫娘のため“歌のお姉さん”となっていた百恵さん。いったいどのような歌を歌うのだろうか。
「お孫さんのお気に入りの曲は、いきものがかりの水野良樹さん(42)が作曲を手掛け、食への感謝を歌った楽曲『ごちそうサマー』だそうです。
百恵さんは連日のように孫娘さんと一緒に振り付けを交えながら歌っているといいます。
生産者や食材に対して感謝の念を示すことは人間としてとても大切なこと。百恵さんはこの歌を通して孫娘さんにも、『曼珠沙華』のメッセージを伝えているのでしょうね」(三浦家の知人)
孫娘だけのために連夜ステージに立ち、熱唱していた百恵さん。いずれ『曼珠沙華』を歌い聞かせる日もくるはずだ。