9月11日放送のニュース情報番組『サン!シャイン』(フジテレビ系)に、作家でタレントの遙洋子がコメンテーターとして出演。番組内で述べた私見が物議を醸している。
遙といえば、1984年放送開始の『ときめきタイムリー』(読売テレビ)で、約8年間にわたって上岡龍太郎さん(享年81)とともに司会を務め、2000年に出版した『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』が20万部以上を売り上げた“ベストセラー作家”。
今回、問題となっているのは、番組内で取り上げられた静岡県伊東市の田久保真紀市長(55)に対する遙のコメントだ。
田久保市長には、最終学歴を「東洋大学卒業」としながらも実際は「除籍」であったという学歴詐称疑惑が浮上しており、問題をめぐる混乱が続いている。伊東市役所に1万件を超える苦情が殺到するなかで、田久保市長は10日、市議会の解散を決断した。
遙はまず田久保市長について、「やっぱ応援したいところですけれどもね、女性のリーダーって。日本は政治の参加も少ないし、女性リーダーも少ないので」と述べ、「みんなが注目するんです、女性のリーダーって。注目するのが分かっていて、こういう学歴詐称疑惑というつまらないところでつまずいたのが残念」とコメント。
続けて、田久保市長のことを、「口が立ちます。弁が立つ。追及をかわす能力が非常に高い」と評価し、その高い能力が「信用を得たりとか、信頼を勝ち取ったり、そういう方向に動かないで不信の方を広めてしまっているのではないかというところが残念」と語った。
すると共演していた杉村太蔵(46)が遙の発言に対し、「それって弁が立つことになるんですか? 弁が立つってちゃんとお話をして、ちゃんと有権者が理解し、納得できたら弁が立つなと思いますけど、ほとんどの人が納得してない」と疑問を示した。
しかし、遙は「でもみんなの思い通りに(田久保市長は)追い詰められてないじゃないですか? 躱し方も討論の技術のひとつなんです」と反論。
このコメントに対しても、杉村は「そんなふうに思います? 女性のリーダーがボコボコにされると思います? こんな、ちゃんとすぐ卒業証書出せば済むような話をやってないから、女性とか男性とか関係ないように僕は思うんです」と首を傾げたが、遙は最後まで「本人は(学歴詐称疑惑を)認めてないんですよ」と自身の主張を貫いたのだった。
「普段はネット上で、コメンテーターとして“ズレている”と評されることが多い杉村氏ですが、今回に関しては杉村氏の意見に賛同する声が多くあがっています。過去には男性政治家の学歴詐称疑惑が取り沙汰され、バッシングを受けたこともありますし、今回の件をジェンダー問題に結びつけるような遙氏の主張は少し無理があるように感じました」(政治ジャーナリスト)
遙の発言に対し、ネット上では批判が噴出している。
《まさかこれだけ事実関係が報道されているのに、“女性だから”を理由にするとは、いくら素人コメンテーターでも流石にピントの外れ具合が凄すぎる。いつもならその役を受け持つ杉村氏が本当にまともな人間に感じてしまった》
《遙洋子氏は大丈夫なのかと心配になるほど頓珍漢なコメントで、杉村氏の反論に全く同意でした。学歴詐称に男女は関係ない》
《今回の問題は市長としての説明責任や対応の透明性が問われているものであり、性別による差別と結びつけるのは適切ではないです》